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｢……子供。｣
連れられた家に入ると、そこには小さな女の子が二人いた。その子らは警戒してAを見つめている。
｢菜々子、美々子、この子はAだ。君のお姉さんになる人だよ。｣
夏油は彼女の隣に立ち二人に向けて手招きをするが、二人はソファーの影に隠れて出てこようとしない。ん〜困った……と夏油は眉を下げる。
｢……この子達は？｣
｢……君と同じだよ。猿により傷つけられた子達だ。｣
｢……ふぅん。｣
興味なさげな返事をしながらも、やはり通ずるものがあるようだ。彼女はその場にしゃがんで、彼女らと視線を合わせた。でも一定の距離を保って。
｢………名前は？｣
｢……………｣
｢…………………………お姉さんは？｣
｢……A。｣
｢……………私は菜々子。｣
｢……………美々子。｣
｢………そ。………おいで。｣
ちょいちょいと彼女が手招きをすると、二人は少し悩んだ。やっぱりまだダメか……と夏油は諦めていたが、そんな中で先に動き出したのは菜々子だった。美々子の手を引き、少しずつ彼女の傍に寄っていく。
｢ん……ありがとう。｣
彼女はそう言って、優しい手つきで二人の頭を撫でた。何だ、大丈夫じゃないか。夏油は安心したように微笑む。
｢A、私は君の着替えを買ってくるよ。とりあえず、今日の分だけでもね。それまで二人の相手をしてくれるかい？｣
｢……うん。｣
｢……そこでだね……｣
｢……？｣
｢…………下着、サイズを教えて貰えないかと。｣
聞けば彼女は中学三年生。所謂思春期の女の子にこんなことを聞くのはどうかと思ったが、聞くしかない。適当に買ってくる訳にもいかないから。
｢……さぁ？最後に測った時はCだったけど、だいぶきつい。｣
｢……うーん……じゃ、とりあえずワンサイズ上のものを買ってきてもらうから、合わなかったら明日買い直そう。｣
｢買ってきてもらう……？｣
｢流石に私も女性用の下着を買いに行く勇気ないよ。家族に買ってきて貰うから、大丈夫だよ。そのうち会わせてあげようね。｣
｢……ん。｣
｢二人とも、Aとお留守番しててくれるかい？｣
｢うん。｣
｢……はい。｣
｢Aも、ゆっくりしていていいからね。ここはもう君の家だ。｣
｢……うん。｣
夏油は少し不安ながらも、彼女らを残して家を出た。
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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (
レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです！！更新頑張ってください！ (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです！更新頑張ってください！ (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
郡(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです！ 推します！ (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年2月23日 12時
