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目の前でパフェやケーキをパクパク平らげていく五条にAは顔を歪める。甘いものは嫌いではないが、よくそんなに食べれるな…と見ているだけで胃もたれがすごい。





「………その、お話というのは。」

「あ、そうそう。……君さぁ、いくつ?」

「………16です。今年で17になります。」

「そっかぁ〜……自分の術式についてどこまで知ってる?」

「……自然操術式……ですよね?自然を操ることが出来る。」

「そうそう!知ってるのはそれだけ?」

「はい。多少珍しい術式だということ以外は何も。」

「そっかぁ〜…」





パクッと、五条はパフェに乗っていたいちごを口に入れると、もぐもぐと数回咀嚼したあとゴクッと飲み込んだ。





「……実はねぇ、これは少し昔の話になるんだけど……」





突然何を言い出すのやら。Aは早く帰りたかったが、大人しく聞くことにしてコーヒーを口に含んだ。





「今から約17年程前の7月16日、禪院家に双子が産まれたんだ。あ、御三家については知ってる?」

「はい。」

「そ、ならいいよ。で続きね?その双子は男女でね。双子は凶兆とされていた上に、禪院家では男女の双子は不吉、不幸の象徴だと言われていた。」

「それはそれは、大変ですね。」

「そうなんだよ。禪院家は御三家の中でも特に男尊女卑精神の強い家だからね。女の子の方を売り飛ばして、男の子の方を家に残した。双子の術式もわからぬままね。」

「へぇ……」

「でも、不幸なことにその男の子は体が弱くて、2歳になる頃病気で亡くなった。術式もまだ分からない歳だったから家の奴らはそこまできにしていなかったけどね。女の子のこともすっかり忘れてしまっていた。その子達の父親と母親も、既に亡くなってしまったよ。」

「凄いですね、御三家。」

「…………なんで僕がこんな話を君にしたのか、分かる?」

「いいえ、全く。」





そんなの分かるはずないだろう。その言葉をグッと飲み込んで彼女は笑顔を浮かべ続ける。





「そっか……じゃあ知らないんだ、君の術式について、本当に。」

「ずっとそう言ってますよね。」





五条はじっと彼女を見たあと、最後の一口のパフェを口に入れた。





「自然操術式……それはね、十種影法術に同じく、禪院家相伝の術式なんだよ。」

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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

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