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以前のようなことはなくなったものの、やはり彼女に構う信者は大勢いる。彼女の影響もあってか、若い男の信者も増えてきた。





「Aちゃん恋人とかいるの?」

「いいえ。」

「じゃあ、俺と今度デートでも…」

「すみません、仕事が……」





彼女も立場上強く出ることは出来なくてよく困っているのを見かけられる。若い者になればなるほど自分に自信がある。それだけ強引になる。年寄りは年寄りで強欲なのが多い。

これだから猿は……と夏油は舌打ちをした。





「皆さんすみません。彼女にはこれから頼みたい仕事があるので。A、行こうか。」

「はい。失礼します。」





夏油が間に入ると、男達は諦めたようにそこを離れる。彼女の手を引いて空き室に入り鍵を閉めた。





「……傑さん?」

「……こっちにおいで。」





ソファーに座り、その上に彼女を横抱きにするように座らせた。





「……?まだ、除菌消臭してないよ?」

「あぁ、構わないよ。」





靴を丁寧にぬがせてソファーの下に揃える。ソファーに伸びた、少し短いスカートから覗く長くて白い足にベタベタと触れていたあいつらの手を今すぐにでも切り落としてやろうか。

そんな物騒なことを考えながらスルッと彼女の脚に手を這わせると、擽ったいのかピクッと反応する。それがなんとも可愛くて、指先を這わせるように足の先まで撫でると、また上までゆっくりと撫でる。スカートのスレスレのところまで指が辿り着いたところで、Aが声をかけた。





「す…ぐるさ……?どうしたの……?」

「…いいや?何も……いや、何も無くはないね。」

「…?」

「あまり、猿共に触れさせてはいけないよ。」

「……うん。」

「………ごめんね、少し嫉妬してしまったんだ。怖がらせたかい?」

「……ううん。大丈夫。……嬉しいよ。」





彼女はそう言って夏油を抱きしめると、優しく頭を撫でた。髪を崩さないように撫でるその手つきが心地よくて、夏油は目を瞑る。

嫉妬だなんて、見苦しいだろうと思っていたがこれはこれで悪くない。





「(……でもあの猿共は殺す。)」

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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

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