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「……この信者……最近やけに支援額が増えたな。」





誰だったか…あ、ここに田中って書いてあるな。まぁいいか。とパソコンとにらめっこをする。

入信して以来、そこまで多くなかっまた支援金だったがそれが大幅にアップしている。何かあったか?なにか大きな仕事を始めたか……いや、資料にはサラリーマンと書いてあるしそれは無い。妻子持ちの戸建てマンションに住んでいるどこにでもいるサラリーマン。見た目でいえば典型的なオヤジである。





「ふむ……Aなら何か知ってるかな………?」





パタンッとパソコンを閉じて、Aの部屋をノックする。しかし返事が返ってこない。





「お姉ちゃんならさっきお出かけしたよ。」

「え、お出かけ?」

「うん!お仕事って!」





仕事の案件なんて来ていただろうか?教団の方かもしれないなぁ……と夏油は特に気にした様子もなかったが、時間が時間なので少し心配だった。

美々子と菜々子を寝かせたあともずっとソワソワしている。





「ただいま。」

「おかえり。家を出る時は言わないと心配するだろう?」

「…うん。ごめんね。」

「次からは気をつけてね。なにか仕事が残っていたのかい?」

「うん。残業……?かな。」

「お疲れ様。シャワー浴びる?」

「うん。浴びてくる。」





彼女がシャワーを浴びている間、その日一日の資料をまとめる。彼女がシャワーを終えて髪を乾かし終わった頃にふとさっきの事を思い出す。





「そうだ、聞きたいことが……えーっと……ちょっと待って。」





夏油はさっぱり名前がわからなくて、パソコンをもう一度開く。やはり猿の名前は覚えきらないな〜なんて笑っていると、また金が振り込まれていることに気がつく。

はー、なんだ突然。とまた疑問が増える。また資料を書き直さないと、とボールペンを手に取った。





「どうしたの?」

「この田中という信者、いるだろ?」

「うん。」

「コレからの支援金が最近になって増えてきたんだ。何か知ってる?」

「あー……なんか借金したとか、なんとか言ってた気がする。」

「借金?」

「そう、私のために…って。」

「Aのため?何かしてあげたの?」

「裸の写真撮らせてくれたら幾らでも払うって言われた。」

「……………は?」

「ん?」





夏油の手元にあったボールペンが、バキッと音を立てて折れた。

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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

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