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「ただいま〜…って、こんなところで何してるんだ。」





まだ少し返り血の付いたまま家に帰った夏油。玄関を開けると、壁に寄りかかり体操座りをするAの姿があった。





「……待ってた。」

「こんなところで?体を冷やしてしまうよ。シャワーを浴びたらすぐそっちに行くから、リビングで待ってて。」

「……ん。」





彼女は大人しくリビングに向かい、夏油は急いでシャワーをあびる。血の匂いをよく落として、さっさと髪を乾かす。





「お待たせ。」





彼女が座るソファー。隣に座ると、ポテッと肩に頭を乗せてくる。それがどうしても可愛くて、その気持ちが溢れてしまわないようにグッと唇を噛む。





「珍しいね。どうしたの?」

「んーん。……ありがとう。」

「……このくらい、いいんだよ。眠くない?」

「………………少し。」

「ふふっ、そうか。待っててくれてありがとう。さ、もう寝よう?」

「うん。」





彼女の手を引いて、自室の扉を開ける。彼女は夏油よりも先に起きるため、手前に眠ることにした。彼女は遠慮気味にベットに入ってくると、もぞもぞと動き夏油にピッタリとくっつく。





「………暖かい。」

「暑い?」

「んーん。安心する。」

「そっか。それは良かったよ。」





優しく頭を撫でて背中をトン、トン、とゆっくり叩くと、眠たくなってきたのか小さく欠伸をした。





「……今日ね、傑さんに捨てられちゃうかと思って、ちょっと怖かった。」

「私が?まさか、そんな事しないよ。」

「ほんと?」

「もちろん。何があってもずっと一緒だ。不安にさせてしまってごめんね。」




優しく彼女を抱きしめて安心させるように背中を撫でる。彼女はゆっくりと瞼を閉じて、眠りについた。





「……ごめんね。」





不安にさせないと決めたのに、結局不安にさせてしまった。何事も上手くいかないものだな、とため息をつく。

彼女の髪をとかすように撫でたあと、夏油も目を閉じた。

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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

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