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｢ここ最近の私への嫌がらせの件でわざわざこんな辛気臭いところに足を運んできましたよ。｣
｢口の利き方には気をつけろよ、凍氷。｣
｢そちらも気をつけた方がよろしいかと思われますが。｣
彼女を囲む上層部。彼らは突然やってきたAに驚きを隠せていないようだ。当たり前だ、今まで自分の方から彼女がやってくるなんてことは無かったのだから。
｢夏油傑と籍を入れ、養子を取った。これがそんなに気に食いませんか。｣
｢お前は凍氷家の当主だ。由緒正しい家柄の男と結婚し、その男に家を任せるべきだろう。｣
｢当主は私です。これは父からの遺言であり、願いです。それともあなた方は凍氷前当主の遺言を無視するおつもりですか？｣
｢しかし、夏油傑は非術師の家庭の出だろう。｣
｢だからなんだと言うんです。彼は特級。実力も確かなもの。この私が言うんですよ？それとも、私の言葉は信用できませんか？｣
｢名誉に関わることだぞ！！！｣
｢私は名誉など気にしていませんが。｣
ギロリと彼らを睨むと、ダラダラと冷や汗をかき始める。この程度で臆するなど、情けない奴らだと内心小馬鹿にしながらも笑顔をうかべた。
｢娘達についてもあなた方の言い分は聞きません。彼女らに手を出したその時は私もそれ相当の対応をするつもりですので。私を敵に回すとどうなるのか、そちらをまずは良くお考えになって下さいね。｣
｢………血の繋がりのない子供を、凍氷家に迎え入れるなど…………｣
｢なんです、まだ文句がおありで？何度も言いますが、あなた方は私に逆らえない、ということをお忘れなきように。それと、嫌がらせ目的で私に膨大な仕事を押し付けないで頂きたい。話は以上です。殺されたくなければ、大人しく手を引いてください。｣
彼女はニッコリと口角を上げただけの笑みを浮かべ、部屋を出た。あいかわらず辛気臭い場所だった。二度と足を運びたくない。
｢おかえりなさいませ。｣
｢すぐ家に帰る。なるべく急いでくれるかい？｣
｢かしこまりました。｣
車に乗って、またため息を着く。何度ため息をついたかなんて覚えていない。ため息を着くと幸せが逃げると言うが、それが本当なら今頃幸せは逃げ切っていることだろう。
これで少しは治まってくれればいい。美々子と菜々子に危害が加わらず、夏油に嫌がらせが移らなければいい。もし手を出したらどうしてやろうか。そんな物騒なことを考えながら窓を開けてタバコに火をつけた。
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moo(プロフ) - まさかの展開に驚きました！幸せ家族で良かったです！ (8月9日 3時) (
レス) @page46 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - いきなりすみません…すっごく面白くて、楽しませて貰ってます!!応援してます!!更新頑張って下さい！ (2021年3月3日 9時) (レス) id: 674eb44c7b (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 多分ですけど上の連中が練習になってます！ (2021年2月26日 23時) (レス) id: 46e621c864 (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 花蛸花さん» わざわざありがとうございます!そのお話、楽しみにしてます!! (2021年2月26日 0時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - あの、質問なんですけど、いつ美々子と菜々子を助けたんですか?最新読んで「その話あったかな……?」と思ってしまいまして……夏油さん推しなのでみんなハッピー状態なのがすっごい見てて幸せになりました!! (2021年2月25日 22時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年2月22日 2時
