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「……お前……大丈夫?」
「………大丈夫に見えるその頭、羨ましいよ。」
「重症だな。」
もうすぐで大学生生活が始まると言うのに、Aはげんなりしていた。それもそのはず。在学当時以上の仕事が回ってきているからだ。
にしても、この仕事量は多すぎる。
「嫌がらせだろ。」
「上層部が?」
「傑はどっかの呪術師の家系じゃない。でも、Aは傑と結婚した。上層部は禪院直哉とか、俺とか、いいとこの坊ちゃんとの遺伝子が欲しいわけ。」
「じゃあ、私が婿に入ったら今彼女は嫌がらせを受けていると。」
「そ。お前らの仲に罅が入れば、上層部は万々歳。そして無理やりいいとこの坊ちゃんと結婚させようって魂胆だろ。ったく、手口が汚ぇじじい共だ。」
「くそ…………上の連中全員殺してやろうか…………」
「目が据わってるからマジでしそうで怖いんだけど。」
「あんな奴ら僕の指先ひとつで凍らせて粉々にしてやる。」
頭を抱えてそんなことをブツブツと呟く彼女は相当きているようだ。
「……にしても、これは悪質すぎる。このままじゃAの体が持たない。」
「直接傑に手を出してこないあたり、ホント性格悪ぃよな。」
「………悟、上のやつら殺せ。」
「んな事しても意味ねーって。それよかお前が直接行けば?」
「僕が言ったところで変わらないよ………悟の方がそういうの得意でしょ。何とかして。」
「俺に言えばなんでも解決すると思うなよ。」
「………あー、めんどくさいけど出向くしかないか。」
Aはそう言うと、大きくため息をつきながら徐に立ち上がった。
「着替えてくる。スーツ、袴、着流し、どれがいいと思う?」
「袴。」
「着流し。」
「スーツ。」
「なんでだよ。」
「着流しの方がいいだろ絶対。」
「どちらも見た事がある。だからスーツ。それにちょっと悪っぽい感じがみたい。」
「それは見たい。」と二人も賛同したが、それとこれとは話が別で、家入は袴、五条は着流しをグイグイと押してきた。
「イケメンの袴だぞ。てか普通に着物きたら?女物。」
「上の連中にそれを晒すんだよ?」
「よし、スウェットにしよう。」
「それはダメ。」
「公平にジャンケンだろ。」
「恨みっこなしな。」
「負けられない戦いだ。」
「……君たちに聞くんじゃなかった。」
「……んじゃ、いくぞ。」
「「「最初はグー!_____」」」
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moo(プロフ) - まさかの展開に驚きました!幸せ家族で良かったです! (8月9日 3時) (レス) @page46 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - いきなりすみません…すっごく面白くて、楽しませて貰ってます!!応援してます!!更新頑張って下さい! (2021年3月3日 9時) (レス) id: 674eb44c7b (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 多分ですけど上の連中が練習になってます! (2021年2月26日 23時) (レス) id: 46e621c864 (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 花蛸花さん» わざわざありがとうございます!そのお話、楽しみにしてます!! (2021年2月26日 0時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - あの、質問なんですけど、いつ美々子と菜々子を助けたんですか?最新読んで「その話あったかな……?」と思ってしまいまして……夏油さん推しなのでみんなハッピー状態なのがすっごい見てて幸せになりました!! (2021年2月25日 22時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月22日 2時