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実家に帰れば次は大学の準備をしなければならない。その上Aには当主としての仕事も待っているし、任務だってある。





「あー……卒業したからとゆっくり出来ないな……在学当時の方がまだ時間があったよ…………」

「お疲れ様。」





二人は、正式に籍を入れて晴れて夫婦になった。挙式は行う予定ではあるが、お互い忙しいので日程が合わず出来ないかもしれないわけだ。夏油傑は書類上凍氷傑になったわけだが、表では夏油傑と名乗るようにしている。

Aは机に項垂れると、グッと腕を伸ばす。その隣には書類の山。夏油はそれをトントンと揃えて綺麗にする。仕事をするのはAだが、そのアシストをするのは夏油の仕事だ。疲れ果てている彼女の元に菜々子と美々子がやってくる。





「ぱぱ、まま。お仕事お疲れ様!」

「これ、真理子叔母さんとクッキー作ったから食べて。」

「ありがとう、二人とも。……ごめんね、あんまり時間を作ってあげられなくて。」

「ううん!私達、お仕事してるままたち大好き!すっごく真剣なお顔してて、かっこいい!」

「でも無理しないでね。」

「………癒しってこれの事か。」

「うん、A随分疲れてるね。休んだ方がいいよ。」

「でもまだ書類が……」





そんな話をしている時、彼女の携帯が音を立てる。





「あー……上層部からだ。少し席を外すよ。」





そう言って、彼女は部屋を出ていく。その様子を夏油は心配そうに見送った。





「……ままがお仕事してるの好きだけど、ままを無理させる上層部は嫌い。」

「私も。それにまま、いっつも上層部から電話かかってきたら凄く嫌そうな顔してる。」

「………そうだね。私も嫌いだよ。」

「ぱぱも?」

「だけどね、私たちは彼らに従うしかないんだよ。そういう仕事だからね。」

「……呪術師って大変だね。」

「ままは特に大変だよ。当主だからね。」





しかし、それにしてもこの仕事量はおかしい。当主というのは、本当にこんなものなのだろうか。一般家庭の生まれである夏油にはよく分からなかったが、このままでは彼女が過労死してしまう。

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設定タグ:呪術廻戦 , 夏油傑
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moo(プロフ) - まさかの展開に驚きました!幸せ家族で良かったです! (8月9日 3時) (レス) @page46 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - いきなりすみません…すっごく面白くて、楽しませて貰ってます!!応援してます!!更新頑張って下さい! (2021年3月3日 9時) (レス) id: 674eb44c7b (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 多分ですけど上の連中が練習になってます! (2021年2月26日 23時) (レス) id: 46e621c864 (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 花蛸花さん» わざわざありがとうございます!そのお話、楽しみにしてます!! (2021年2月26日 0時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - あの、質問なんですけど、いつ美々子と菜々子を助けたんですか?最新読んで「その話あったかな……?」と思ってしまいまして……夏油さん推しなのでみんなハッピー状態なのがすっごい見てて幸せになりました!! (2021年2月25日 22時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月22日 2時

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