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「………なにしてんの。」





彼女がお風呂から上がってくると、何故か自分の部屋でトランプをしている彼ら。と、甚爾と昭義。





「よぉ、おかえり。暖かかったろ?」

「おい、昭義。とっとと引け。」

「はいはい。」

「Aもやる?現在五条が一抜けでムカついてるからやり直そ。」

「は?そうはいかねぇぞ。」

「……わざわざ僕の部屋でやらないでくれ。やるなら談話室にでも行けばいいだろ。」





彼女はそう言って、ドサッとベットに座った。顔をあげようとしない彼女の目の前に夏油がしゃがむ。





「そんな顔しないでくれ。」

「……どんな?」

「泣きそうなくせに我慢してる顔。」

「……………別に、泣きそうになんてやってないよ。勘違いだ。」

「ガキが我慢してんなよ。」





"二抜け〜"とトランプをテーブルに放り出し、Aの隣に躊躇なくドカッと座る。





「ガキは情けなく泣いてる方がいいんだよ。ほら、彼氏様の胸借りてやれよ。」





そう言って、まだ濡れた彼女の髪をわしゃわしゃとなでる。





「……殺したいと志願したのは僕だ。当主の権限を使ってまで殺してるんだ、泣くわけにはいかない。」

「お前は当主である前に、凍氷家のガキだろ。ほんとお前ガキらしさどこに捨ててきたんだよ。」

「そーだそーだ、ガキはガキらしくしろ。てことで五条、お前ガキらしく自販機で飲み物買ってこい。一位だから。」

「なんでだよ普通ビリの奴だろ!」

「まだ勝敗決まってねぇから。」

「………A、おいで。」





夏油が手を広げると、しばらくの間があったあと、Aは夏油にゆっくりと抱きついた。じわじわと我慢していた涙が浮かんでくる。





「大丈夫、誰も君の泣き顔を見ないから。」

「……っ……う、ぁあ……っ、にいさ、……っ、!」





グズグズと泣き始めたAを抱えて、夏油はベットに座る。よしよし、と赤子をあやす様に背中を撫でると、更に涙が溢れてくる。





「………よく頑張ったね。」





昭義はまだ途中のトランプを投げ出して、夏油の隣に座り、Aの頭を撫でた。





「お疲れさん、当主様。」





こんなに声を上げて泣いている彼女を見たのは、初めてかもしれない。

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moo(プロフ) - まさかの展開に驚きました!幸せ家族で良かったです! (8月9日 3時) (レス) @page46 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - いきなりすみません…すっごく面白くて、楽しませて貰ってます!!応援してます!!更新頑張って下さい! (2021年3月3日 9時) (レス) id: 674eb44c7b (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 多分ですけど上の連中が練習になってます! (2021年2月26日 23時) (レス) id: 46e621c864 (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 花蛸花さん» わざわざありがとうございます!そのお話、楽しみにしてます!! (2021年2月26日 0時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - あの、質問なんですけど、いつ美々子と菜々子を助けたんですか?最新読んで「その話あったかな……?」と思ってしまいまして……夏油さん推しなのでみんなハッピー状態なのがすっごい見てて幸せになりました!! (2021年2月25日 22時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月22日 2時

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