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｢怖い？｣
｢……少し。｣
｢戻る？｣
｢……いや、もう少しいる。慣れる。｣
こちらとしては引っ付いていられるので万々歳だ。しかし足がつかないことへの恐怖で少し震えている。さすがに可哀想だ。
｢ちょっとごめんよ。｣
｢うわっ、！｣
Aの膝裏に腕を回して、彼女を軽々と持ち上げる。いや、軽いな。水の中にいるのだから当たり前だが、それにしても軽い。細い。いつもこんな華奢な子に投げ飛ばされていると思うと信じられなくてしょうがない。
｢これなら少しはマシ？｣
｢……マシだけど恥ずかしいから下ろしてほしい。｣
｢それは残念。｣
｢おい前髪そこに居ろ。串刺しにしてやるからな。｣
｢落ち着け硝子。同意の上だから。｣
最近セコム化してきた家入はどうにも夏油が気に入らない様子。アタックするのは良いが限度を考えろ。
｢そろそろ戻ろうか。水分補給をしよう。｣
｢そうしよう。｣
｢ほら、ここなら足がつくだろ？歩いて〜｣
｢……子供扱いしてないかい？｣
｢してないよ。女の子扱いしてるんだ。｣
｢………それはそれで気に入らない。｣
｢なんで？？？｣
少し照れているのか、いつもよりも素直じゃない。頬をピンク色に染めて、恥ずかしそうにそっぽを向いている。いや可愛いな。と、懸命に真顔を作ろうとするがどうにも頬が緩んでしまう。
彼女は彼女で、女の子扱いなんてことされたことがなかったから新鮮で恥ずかしくてたまらない。
｢照れてるの？｣
｢照れてない。｣
｢本当に？｣
｢傑だってすぐ照れるくせに。｣
｢………それを出されると何も言い返せない。｣
意外と見られているものだなぁ……と夏油は苦笑いを浮かべる。今度から気をつけよう、なんて意気込むがそんなの無理だと次の瞬間にもう諦めていた。
｢……なんか雰囲気良くない？え、娘はまだ嫁に出さないけど？？｣
｢お前どういう立場よ。｣
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moo(プロフ) - 面白かったです！ (8月9日 2時) (
レス) @page47 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - これからも、更新頑張ってください！ (2021年2月16日 8時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年2月15日 22時
