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いつの間にか、あの日のように男たちの後ろに立っている夏油の頭は濡れており、五条の仕業だとすぐにわかった。五条に巻き込まれて頭から海水をぶっかけられたんだろう。





「な、なんだよお前。」

「私かい?私のことは気にしなくていいよ!それで?彼女にどんな遊びを教えてくれる予定だったのかな?」





「場合によっては向こうで話をすることになるけど。」と威圧的な笑顔でそう言った。訓練と任務のおかげでがっしりとした体格とその男たちよりもずっと高い背丈のおかげで余計にそう見えてしまう。





「いや、別に……なぁ?」
「そ、そうそう!」

「そんなに怯えなくてもいいだろう?」

「やめておあげよ、傑。彼らにはそんな度胸はない。逃がしておやり。」

「………彼女に感謝することだね。さ、早く行きなよ。私の気が変わらないうちに。」





男たちはヒッと声を上げて、そそくさと逃げていく。どいつもこいつも男というのはこれだから困る。





「すまないね、遅れてしまって。」

「ううん。助かったよ。タオルいるかい?」

「貰うよ。」





彼女に貰ったタオルで軽く顔を拭き、彼女の隣に座った。





「やっぱり私もここにいるよ。さっきみたいな事があると心配だ。」

「悟はいいの?」

「目の届く範囲にいるように伝えたからね。ほら、あそこ。」





指をさした先には、家入と五条が水をかけ合う姿があった。そこにだけバシャバシャと大きな水しぶきが上がっており、女の子相手にも全く手加減なしだ。





「でも暑いだろう?」

「私は今しがた海水を頭から被ったばかりだからね。君がこの気温に慣れるまで、一緒に待つよ。」

「……ありがとう。」

「私がしたくてしてる事だからね。……君は、一人で行動しないこと。気づいてるかい?今も男たちが君を狙っているのを。」

「え、そうなの?」

「そうだよ。……ちょっと失礼。」





夏油はそう言って彼女の肩を引く。それはあたかも恋人かのように……というのは建前で、ちょっと引っ付いていたかったという下心が本音だ。





「こうしておけば少しはマシになる。……暑い?」

「……ううん、大丈夫。ありがとう、傑。」

「いいんだよ。」





彼女の見えないところで、男を寄せつけまいと彼女をいやらしい目で見る男たちを睨みつける。ガラの悪い彼に睨まれたらひとたまりもない。





「……え、なんでいい感じになってんの?」

「傑ってばだいたぁ〜ん♡」

「焼く。」

「落ち着けって。」

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moo(プロフ) - 面白かったです! (8月9日 2時) (レス) @page47 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - これからも、更新頑張ってください! (2021年2月16日 8時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月15日 22時

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