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パステルカラーを使ったメイク、ハーフアップにして、緩めに巻かれた髪。女の子そのものじゃないか。なんだか自分が自分じゃないみたいでちょっと怖い。

いやだいぶ怖い。





「ギャンかわじゃん。」

「……硝子を疑うつもりじゃないけど……落ち着かないなぁ……」

「めっちゃ可愛いよ?ほら、あとリップ。」

「う、うん。」





ほぼ毎日家入と二人で練習した髪とメイク。Aは飲み込みも早いので、すぐものにしたがやはり落ち着かないのは確かだ。

淡いピンク色のリップを塗って、完成する。





「うん、いいじゃん。そのピアスも可愛いよ。」

「ありがとう。硝子のおかげだよ。……でも……僕おかしくないよね?浮かれすぎ?」

「んなわけ。めちゃくちゃ可愛いし、女の子が女の子らしいかっこすんのにおかしいも浮かれすぎもないじゃん。」

「そっか……ありがとう。」

「ん。ほら、夏油待たせてんでしょ?」

「うん!じゃ、行ってきます!」

「気をつけて〜」





家入の部屋を出て、足早に女子寮を出ると五条とすれ違う。





「……ん?……はぁ!?お、おい!」

「ん?」

「お、お前……A?」

「僕以外に誰がいるんだよ。」

「………」





五条は彼女の頭の先から足の先まで舐めるように見たあと、は〜……と息を吐いて顎に手をやった。





「……やっぱおかしい?」

「……いや、似合って……んじゃねぇの?」

「なら良かった!じゃ、僕急いでるから!」





そう言って、Aはコツコツとヒールを鳴らして駆け足で正門へと向かった。





「……良かったな傑。」





五条はそう呟き、嬉しそうに、でもどこか残念そうにして寮へと足を進めた。





「傑!」





高専の門に寄りかかって待っている夏油に近づく。夏油は彼女を見て、ピシッと固まってしまった。





「ごめん!遅れちゃって……」

「い、いや……そんなに待ってないけど……スカートなんだね。」

「あ、うん。硝子に相談したらスカート進めてもらって……やっぱ変かな……?」

「いや………可愛い………」





夏油は恥ずかしそうにそっぽを向きながら、そう言った。いつも大人っぽい夏油も、やはりまだ男子高校生だ。





「そ、そう……よ、かった……」




その反応に、彼女も頬を赤らめ、満足そうに笑った。





「……さ、行こう。バスが来る。」

「うん。」

「(これは……期待してもいいのだろうか。)」





隣を歩く彼女に、夏油は悶々としていた。

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moo(プロフ) - 面白かったです! (8月9日 2時) (レス) @page47 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - これからも、更新頑張ってください! (2021年2月16日 8時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月15日 22時

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