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｢よっしゃ泳ご。｣
｢おら走れ！｣
｢ほら、はしゃぐと危ないよ。｣
まるで幼子のようにはしゃいで脱ぎ捨てたビーチサンダルを拾い集めて、夏油は小さくため息をつく。
｢僕ここにいるから、遊んでおいでよ。｣
｢行かないのかい？｣
｢うーん……どうにも日差しが苦手で……｣
いけると思ったんだけどなぁ、と彼女は笑う。彼女は日差しが少し苦手だ。夏場になると必ずサングラスが必要になるらしい。その理由は術式らしく、適合する人間は日差しに弱くなる可能性が上がってしまうからだという。その変わり、寒さには強いらしい。
今日は水着だからか、日差しが余計にきついようだ。
｢日焼け止め塗るかい？｣
｢さっき塗ってきた。少し慣れてきたら行くから。それより、悟を見てなくて大丈夫？｣
｢あー………すまないね、すぐ戻ってくるから。｣
｢楽しんでおいで。｣
彼女を一人にするのは気が引けるが、五条と家入を放っておくのはもっと危険だ。夏油は急いで五条の元に向かう。
Aはと言うと、パラソルの下でうちわを仰ぎながら涼んでいた。
｢ここが外でなければ術式を使うんだけどねぇ……｣
術式を使って氷を出せば少しは涼める。しかし人も多いからやめておこう、とAはため息をついた。
8月上旬。そりゃ暑いわけだ。こんなに暑いんじゃ流石の呪霊だって活動する気も失せるだろうか。失せて欲しいものだな。
｢あれ、お姉さんひとり〜？｣
以前にもあったようなくだりに、流石のAは呆れてしまう。ここは無視が一番だ。
｢あれ、無視？｣
｢てかお姉さんスタイルいいね〜！脚長っ！｣
｢それはどうも。｣
｢声ハスキーだね！俺好きだよ〜！｣
お前が好きだからなんだと言うのか。Aは心底どうでもよかった。早くどこかに行ってくれないだろうかと適当にあしらっていたが、相手は引き下がってはくれないらしい。
｢お姉さん、俺たちと泳がない？俺たち泳ぎ得意だよ〜！｣
｢へ〜｣
｢案外ドライだなぁ〜もしかして、お姉さんは泳ぐのよりももっと楽しい遊びが好き？｣
｢俺たち、そっちの方も上手いと思うよ〜？｣
｢へぇ〜、そうなのか。どんな遊びか是非私にも教えてくれよ。｣
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moo(プロフ) - 面白かったです！ (8月9日 2時) (
レス) @page47 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - これからも、更新頑張ってください！ (2021年2月16日 8時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年2月15日 22時
