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「あぁ、夏油くん。久しぶりだね。いらっしゃい。」

「お久しぶりです。今日はお世話になります。」

「ゆっくりしていってね。」




そう言って彼は柔らかく微笑んだ。優しげな彼の表情は、使用人にも影響しているのだろうか。





「父さん、食事の時間だって使用人が言ってたよ。」

「そんな時間か……それじゃあ、行くか。」




誠一郎を先頭に、彼らは居間へと向かった。居間には沢山の料理が並べられ、既に年下の兄弟たちは揃っていた。




「姉様だー!」

「姉様のお友達もいっしょだ!」

「こんばんは。お邪魔してるよ。」

「なんですか!?結婚報告なんてさせませんよ!!!」

「先に交際報告だろ。」

「僕は許しませんよ!!!!!!」

「姉上様との関係は?返答によっては目玉をほじくり出します。」

「太輔、聖志。やめないか。…ごめんね、傑。この子らいつもなんだ。」

「ははっ……元気でいいじゃないか……………ははっ………」





聖志にゲジゲジと足を蹴られ、太輔にはツンツンツンツンと痛いくらいに足を突っつかれる。その様子を、雅志はお茶を啜りながら眺めていた。





「こらこら、お客様に失礼だろうが。バカタレ。」

「姉さんを唆す不届き者ですよ!!」

「お前中一にもなってそんなみっともねぇことすんじゃねぇっての。」

「いっ!?」

「お前もだバカタレ。」

「あいた!?」





頭に思いっきり昭義の拳骨をくらった聖志と凄い音がしたデコピンをくらった太輔はその場に座り込んでしまった。





「ま、座れよ。」

「失礼します。」





夏油が座ると、その右隣にAが座る。そしてその隣に誰が座るか、で下の子たちは揉めていたが、問答無用で雅志が座った。





「あー!雅志兄様ずるい!明美も!、」

「喧嘩するからだろ?」

「雅志兄さん、大人気ないよ。」

「じゃ、俺は夏油のお隣にいいか?」

「あ、はい。」





昭義が隣に座るが、緊張でしかない。下の子二人の圧がすごい。ある意味居ずらい。





「ほら、あなた達も早くお座りなさい。……夏油くん!お久しぶりね!娘との関係はどうかしら?」

「お久しぶりです、寿子さん。……どうと聞かれましても……」

「そりゃもう……ねぇ?♡」

「母さん、傑が困ってるから。」

「あら、まだなの?」

「まだと言われても……」

「なにがまだ、なんですか!?ねぇ!?!?」

「返答によっては内蔵抉ります。」





未だに騒ぐ二人の頭に、再び昭義の拳骨が落とされた。

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moo(プロフ) - 面白かったです! (8月9日 2時) (レス) @page47 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - これからも、更新頑張ってください! (2021年2月16日 8時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月15日 22時

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