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「ごめんね、びっくりしたよね!怖がらせてしまったかい……?」





しばらく歩き、だいぶ教室から離れた頃。Aは家入にいつも通り話しかけた。とても申し訳なさそうに。





「いや、別にいいんだけど……」

「本当にすまない……つい、カッとなってしまって……」





お恥ずかしい限りだよ……と、本当に恥ずかしそうに頬を赤らめる彼女に、あ、いつものAだわ可愛い。と呑気なことを思ってしまう。





「いや、あれぐらいしないとあのクズ共は止まんないから。逆にありがとう。」

「二人にも悪いことをしてしまった……」

「いいんだって。あれで教室破壊されるより絶対いい。」

「まぁ、それもそうか………」

「とりあえず、教室戻る?あいつらも流石にあれは頭冷やすでしょ。」

「そうだね、戻ろう。」





二人はいい加減あいつらも大人にならないものか、と話しながら教室に戻る。教室の扉を開けると、揃いも揃って大人しく座り、俯いているふたりが居た。それは正しく珍しい光景と言えるだろう。

バッ!と扉の方を見たかと思うと、ダッシュでAの方にやってくる。この距離でのダッシュは必要ないのでは。





「うぇっ!?」

「A!本当にすまない!私たちが大人げなかった!」

「マジでごめん……だからもう怒んないでお前怖いから…………」





普段怒らないAの怒りが自分たちに向いたのが相当こたえたようだ。二人はAの手を取り何度もごめん、ごめん、と謝り続ける。Aと家入は顔を見合わせ、小さく笑った。





「もう怒っていないよ。」

「「ほんとに?」」

「本当だとも。僕も酷いことを言って悪かったよ。でもすぐに喧嘩するのは二人の悪いクセだよ?まずは冷静に話し合うこと。いいね?」

「「はい……」」

「よし!じゃあこの話は終わりだ!二人とも、硝子にも謝るんだよ?」

「硝子、すまない……」

「……悪かった……」

「Aに免じて許す。」





ある意味Aのおかげで丸く収まった。やはり彼女は"ある意味"マトモな人間だろう。





「……おい、この机なんだ?どうした。天井にも穴が……」

「夏油と五条です。」

「「えっ………?」」

「……ん?二人が喧嘩して壊したものだろう????ね????」

「「……はい……」」





笑顔の圧を向けられて、まだ本当は怒っているのでは……と二人は体を強ばらせた。

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moo(プロフ) - 面白かったです! (8月9日 2時) (レス) @page47 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - これからも、更新頑張ってください! (2021年2月16日 8時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月15日 22時

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