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「いやぁ〜すまないねぇ。わざわざ来てもらったのにお待たせしてしまって。」

「来てもらった、ではなく無理矢理連れてきたの間違いでは?残念ですね、手元に携帯があれば迷いなく軍警に通報してました。」





彼女が眼鏡を押し上げながらそう言うと、「酷いなぁ〜」なんて男が笑う。





「A、また会ったわね!」

「えぇ、そうですね。」

「エリスちゃん、大事な話があるからお絵描きでもしててね。彼女にはまた今度遊んでもらおう。」





また今度があってたまるか。そう言ってやりたいのをぐっと堪える。エリスは素直に彼女から離れると、執務室を出ていった。





「却説……改めて、私はポートマフィア首領、森鴎外と言うんだ。宜しくね、坂口Aくん。」

「宜しくしたくないですね。それより、私の荷物を返していただけると幸いです。学校の行事で使うプリントや貴重品も入っていますので。」

「貴重品とはこれかな?」





ごとりと音を立て、森の執務机に置かれたのは一丁の銃。その型には確かに見覚えがあった。Aが眉を顰める。





「……レディの手荷物を漁るのはどうかと思いますね。サニタリーグッズ等のデリケートな物も入ってるんですけど。それだから先程の女の子にも煙たがられるのでは?」

「君って結構辛辣って言われない?」

「御想像におまかせします。」





この状況で森にそんな態度を取って、何時殺されるかなんて分かったもんじゃない。やっぱり面白い女だと、中原は口角をあげる。無論、森がその程度で彼女を殺さないことも分かっている。





「まぁ、それは申し訳ないと思っているよ。然しねぇ、危険物の確認のため致し方なかったんだ。現に、こんなものが君の鞄から出てきているわけだ。普通の女子高生の鞄からね。探偵社の調査員だとは聞いていたけど、こんな物騒な物を学校にまで持って行っているのかい?」

「何があるか分からないので。貴方方のように通学中を狙ってくる輩もいるので。お陰で学校は無断欠席、成績に響いたらどう責任を取っていただけるので?」

「おやおや、ここに来てまで学校の心配かい?随分と余裕なお嬢さんだ。」





森がくつくつと笑う。その様子に、Aは舌打ちが出そうな思いをグッと堪えている。

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琉亜 - うち的にはもうちょい安吾との絡み見せて頂きたい (2023年2月23日 23時) (レス) @page7 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2022年4月29日 1時

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