捨てられた妹-7【文スト】

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五大幹部の席が二つも空いた。その二つの席を埋めたのは芥川と横光だ。芥川は不殺のマフィアは健在ではあるが、その仕事ぶりは確かだ。横光はポートマフィアでも群を抜いている。最適なる人材だ。樋口は芥川の幹部補佐になり、ルイスは横光の幹部補佐に着いた。

空いてしまった遊撃隊隊長の席には三島を、副隊長に志賀を、そして永井は今や立派な暗殺者となり、ヴェルレエヌの幹部補佐を務めている。

そして黒蜥蜴。総統するのは遊撃隊。ただ、百人長が変わってしまった。広津は定年だなんだと言って、森について孤児院に。百人長の座には、新たに銀と立原が着くことになった。その立原だが、等々異能がバレてしまった為、本格的に猟犬から引き抜く必要があった。それの為に首領であるAが態々特務課を通して猟犬と密会することになってしまい、余計に仕事が増えてしまった。

ポートマフィアは随分と様変わりした。一番はきっと、彼だろう。





｢なんだ、また駄々を捏ねて居たのか。｣

｢首領執務室に勝手に入ってくんじゃねぇよ！！｣

｢ヴェルレエヌさん！！聞いてよ私もうこんな仕事やりたくないよ！！｣





ヴェルレエヌが深地下隔離室(シェルター)を出た。これも一重に彼女の仕事ぶりのおかげだ。態々欧州にまで赴いてまで彼を深地下隔離室(シェルター)から出した。それにも随分な労力を使った。互いに不利のない条件、何故ヴェルレエヌが生きているのかについては濁して、そこを上手く切り抜けてしまうのだから、やはり彼女は普通とは言えないだろう。

ヴェルレエヌ本人はもうそこから出る詰まりも無かったそうだが、自分の力は今後のポートマフィアに絶対に必要になる、と彼女が言うものだから、こうして深地下隔離室(シェルター)から出て任務に赴き、新人の育成。幹部としての仕事も、難なくこなしている。





｢仕方ない、君の仕事だ。｣

｢中也さん代わりにやれば？｣

｢なんでだよ。お前がやれよ。お前が先代の命令で新しい首領になってんだから。｣

｢もうヤダ〜〜〜………面倒くさい会合に、面倒くさい書類整理……私も現場に立ちたい……私が現場に行った方が早いんだもん…………｣

｢駄目だ。｣

｢ヴェルレエヌさん！！｣

｢君はもう首領だからな。中也の言うことを聞いておけ。｣





今日も今日とて首領を辞めたい。Aはデスクの上にある書類をばら撒いた。勿論中原に怒られた。

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