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どんなに強くても助けられない命があるのは当たり前だ。それは彼女も理解していることだったが、いざこうなってしまうと怖くて、悔しくて、どうしようも無い気持ちが溢れてしまうのだろう。
｢も……やだ、ぁ………じゅつし、やめたい……っ、｣
｢……………｣
｢わたし、……むい、てないよ………、！｣
今までどんなに怪我をしたって、どんなにきつい訓練があったって、絶対に弱音なんか吐かなかった彼女。しかしその日初めて"辞めたい"と、ハッキリそう言った。なんて声をかけよう、どうしよう。そんなことを考えている暇はない。
今彼女が一番欲しい言葉をあげられるだろうか。そんな不安を胸に、五条は口を開いた。
｢………そんな事ないよ。Aはよく頑張ってる。向いてないことないよ。パパの娘だもん、めちゃくちゃ強いよ。
今日もよく頑張ったね。辛かったのに、ちゃんと最後までお仕事できたもんね。……でもね、Aがやめたいなら辞めてもいいんだよ。辛いなら辞めていい。でも、Aは本当にそれでいいの？｣
｢……っ、｣
｢今辞めたら、人の死から目を背ける事になる。逃げてる事になるんだよ。Aは、ほんとにそれでいい？後悔しない？｣
｢……やだ、っ、……｣
｢………じゃあ、もう少しだけ、パパと頑張ろう。それでも無理なら辞めてもいい。後悔しない道を選びな。｣
そう言って、五条はわしゃわしゃと彼女の頭を撫でた。
｢………今日は、パパと一緒に寝ようか。｣
｢………う"、……ん……｣
その日、彼女はまたひとつ大人になった。
人の死と向き合い一歩前に進んだ。大きな進歩だったと思う。術師としても、人としても、ひとつと言うよりも随分と大人になった。その成長が、嬉しいような、苦しいような、寂しいような……五条は、ほんの少し複雑な気持ちだった。
✄−−−−−−ｷﾘﾄﾘ−−−−−−✄
【質問箱よりリクエスト】
人の死を目の当たりにした娘を五条が慰める話。
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ik13ttm(プロフ) - はじめまして！前髪・医者シリーズ共に全て読ませてもらってます！突然なんですが娘ちゃんが幼稚園生の時の担任の如月先生が好きで…！娘ちゃんが久しぶりに先生に会うお話とか読んでみたいです！ (2021年7月8日 23時) (
レス) id: a5a5b9bef4 (このIDを非表示/違反報告)
Ami - リクエスト大丈夫でしょうか？16歳になった娘と渡と徹が最強と娘3で出てきたいじめっ子と任務先で再会してその場に1級呪霊が3匹くらい現れていじめっ子が襲われて助けて和解する物語が読みたいです！ (2021年7月8日 16時) (レス) id: 240f4dcf86 (このIDを非表示/違反報告)
ネココ - 一年組＋五条でお願いします…失礼しました！ (2021年6月28日 17時) (レス) id: d9dbb0348a (このIDを非表示/違反報告)
ネココ - リクエスト失礼します！一年組とお買い物に行って、伏黒、五条が嫉妬しちゃう姿が見たいです！よろしくお願いします！ (2021年6月28日 17時) (レス) id: d9dbb0348a (このIDを非表示/違反報告)
アメリ(プロフ) - リクエストです！娘ちゃんの幼少期の話をたくさん観たいです！五条が娘にメロメロな所をもっと観たいです！ (2021年6月18日 22時) (レス) id: 617cf85c87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年6月2日 0時
