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ピューッと夜の冷たい風が頬を掠める。バタバタとスリットの入ったロングキュロットがなびきそれに合わせてポニーテールが揺れる。
彼女のつけていたインカムがジジッと小さく音を立てた。
『A今どこ?』
「んー?今ぁ?目標隠家がいい感じに見える電柱の上。」
首から提げていた双眼鏡を除きながら、電柱の上でしゃがむ。
「お〜いるいる〜」
『私達が突撃しても大丈夫そうですか?』
「まぁ待んしゃいよ。……あ、一人増えた。」
『あれ、何人だっけ?』
『確か……4人だったかな。』
「じゃあ、あと一人だね。明音、高くんに呪符と縄の準備してもらって車で待機。」
『了解!』
呪詛師捕縛の任務。近くには住宅地もあるため、3人で連携を取り捕縛する作戦だ。
「お、来たな〜最後の一人。こっから赫ぶっぱなせは良くない?」
『ダメに決まってるでしょ。』
『で、いつ合図くれんの?』
「待って〜……あー、……うん、そうね。いいよ。派手にぶっかましちゃえ。」
彼女のその合図とともに、ドンッッ!と重たい音が響きわたる。Aが今まで見ていた建物の方向から煙が上がっていた。それを確認したあと、目標の場所まで飛ぶ。
「どんなかーんじ?」
「もう終わりますよ。」
「くっ……!術師か……!?」
「はーい術師でーす。ね、これってもしかして私出遅れた?」
「出遅れた!伊地知さんまだこねーの?」
そう言って渡は最後の一人を気絶させた。そろそろ縄で拘束して帰りたいのに、とAがため息を着くとタイミングよくスマホが鳴る。その画面には、担当補助監督の伊地知の名前があった。
「もしもし?高くん?」
『Aさん、何してるんですか……!』
「……?何が?」
『帳!!帳はどうしたんですか……!!』
「……………あ。」
電話の声が聞こえていた彼らの動きも、ピタッと止まる。ゆっくり首を動かして彼らは顔を見合せた。
「「「やっっっっっべー…………」」」
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名無し88832号(プロフ) - 告白して結ばれたからそろそろ完結かな?ってめちゃくちゃ心配してましたが続編まだあるようでとても嬉しいです!!!!番外編も楽しみです(*^^*) (2021年6月12日 2時) (レス) id: d28695a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 遂に告ったぁぁぁー!!!告白の仕方がいい!!好き。 (2021年6月11日 23時) (レス) id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
リサっペ(プロフ) - 33は何処へ?!?!?! (2021年6月11日 21時) (レス) id: 8897e851e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーko(プロフ) - 娘ちゃんと恵くんのデート、ニヤけちゃうwww続きが気になるぅ!!!! (2021年6月11日 8時) (レス) id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 娘ちゃんと恵のデート回!!待ってました!!!!(嬉泣)陰からこっそりニヤニヤしながら覗かせて頂きます!!!!笑 (2021年6月9日 19時) (レス) id: addf3f5d58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月28日 0時