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共有スペースの扉の影からひょこっと顔を出す。最初にAの存在に気がついたのは真依で、嬉しそうにパッと表情を明るくするとAの方に近づいた。
「A、久しぶりね!」
「真依ちゃん、久しぶり。元気してた?」
「えぇ、そっちも元気そうで良かった。」
「Aくんお久しぶりで……あれ!?!?Aくん私より身長高い!?あれ!?」
三輪はAに近づくなり隣に並ぶと、どう!?ねぇ!?と必死な様子だった。最後に彼に会ったのは中学に入学して間もない頃だった。身長はまだ162cm程だっただろうか。西宮は二人の身長を見比べると、あ、と声を漏らす。
「ほんとだ。Aの方が高い。」
「あはは…まぁ、女の子に負ける気は無いかな。」
「A!また男前になったな!そろそろ聞かせてもらおうか!!どんな女が
「ん〜みんなみたいな子かな〜」
「(はぁ〜…!Aくん!男らしさ増し増しだぁ…!)」
三輪はAのファンクラブを作りたいと言うほどのAのファンだ。もしかしたら五条悟を越えてしまうかもしれない。
しかし、そんなAを見て加茂は小さくため息をついた。
「またお前はそんな軟派な事を…」
「東堂、いい加減Aに変な絡みをするのはヤメロ。」
「ほんますんません、Aくん。」
申し訳なさそうに謝る新に、いえいえと笑顔で返す。高専は京都も東京もどちらも居心地がいい。非術師しかいない中学なんかよりもずっといい。
最も、真希も甚爾も非術師ではあるが2人はまた別である。
「みんなにお土産も買ってあるから、後で食べて。」
「わざわざありがとう。」
「今日は泊まるのか?」
「うん、その予定だよ。憲紀くんのお部屋泊まってもいい?」
「あぁ、私は構わない。」
「Aくん!夜はみんなでトランプしましょう!」
「いいね、トランプ!」
三輪とキャッキャとはしゃいでいると、パンパンッと手を叩く音が響いた。
「はいはい、Aが来て嬉しいのはいいけどそろそろ訓練の時間よ。全員グラウンドに集合。」
「あ、それなら私も見学してもいいかな。久しぶりに手合わせしてほしいし。」
「構わないけど…持ってきた?ジャージ。」
「もちろん。」
「はぁ……元々そのつもりだったわけね……じゃあ、みんな着替えて集合よ。Aもね。」
Aは嬉しそうに笑いながら、ジャージを手に持ち、加茂たちの後をついて行った。
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零落(プロフ) - 久々に占ツクに戻ってきたら超良作に出会って、一気に最新話まで読んでしまいました。話の途中で何度も笑ってしまったり、感動したり…もう最高です!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしております。 (2021年6月4日 6時) (レス) id: 35493f6139 (このIDを非表示/違反報告)
方言男子 - やべ、性癖に刺さった (2021年5月26日 18時) (レス) id: b75236f17d (このIDを非表示/違反報告)
海洋生物(プロフ) - 続編おめでとうございます!成長した夢主くんかっけぇ!あと面白い!これからも頑張ってください! (2021年5月25日 7時) (レス) id: c21e60aa61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月25日 5時