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「わ、ほんとに乗れたんですね……!?」

「え、まじ?信じられてなかったかんじ?」





「ショック〜…」なんてわざとらしく顔を覆う蘭に、Aは焦るように首を横に振った。





「ち、違うんです……!その、蘭さん高級車のイメージが強くて……その……」

「そんな焦んなくてもいーって♡じょーだんじょーだん♡」





相変わらずからかいがいはあるが、いつか本当に騙されないかと心配になってくる。ほっとしたように胸を撫で下ろす彼女に、「ヘルねぇから俺のでもいい?」と片手でぽんぽんとヘルメットを投げる。





「あ、ヘルメットなら去年まで使ってたのがあります!」

「え、まじ?Aちゃん乗ったことあんの。」

「はい!兄がバイクに乗ってたので!」

「じゃあそれ持っといで〜待っとくから。」





Aは急いで家に向かい、部屋のクローゼットの奥から愛用していたヘルメットを取り出す。顔を全部覆っておけた方が安全だろう、ということで、兄と二人でわざわざフルフェイスヘルメットを買いに行ったのを今でも覚えている。





「お待たせしました……!」

「お〜ほんじゃ、早速行こーか。」





ヘルメットを被り、「失礼します。」と断りを入れてバイクの後ろに跨る。





「ちゃんと捕まってろな〜」

「はい……!」





言われた通りに蘭の背中に抱きつけば、ドキッと蘭の心臓がはねる。いや、男子高校生かよ。童貞かよ。思春期かよ。ちげーだろうが巫山戯んなよ三十路手前のくせに。邪心を消せクソ野郎。心の中で自分を罵倒しながらギアを入れる。





「海の方にでも行く〜?」

「海!行きたいです!」

「んじゃ、海けって〜い♡」





「夜の海なんてなかなか行かないから……」と嬉しそうにはしゃぐ彼女に、ぎゅっと胸を掴まれる。苦しいのに心地いいような、そんな感じだ。

俺もうすぐ三十路なんですけど?三十路ぞ?俺三十路ぞ?少女漫画もびっくりなくらい在り来りな反応して許される歳でもねぇんだわ。まぁ読んだことねぇけど。

頭の中でそんな独り言をぶつくさと呟いていると、段々と潮の香りと共に少しの肌寒さ。視界に少しずつ海が入り込んできた。





「ほら、海が見えて来たぞ〜」

「わ、綺麗……!」





夜の海は、月の明かりに照らされてキラキラと輝いていた。

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かのん - 竜ちゃんの心の声が荒れてて面白過ぎるwww (2022年1月15日 12時) (レス) @page47 id: 23ecb5b22b (このIDを非表示/違反報告)
やまだ(プロフ) - あれれ?竜胆さんしれっと春千夜がヤク中ってバラしちゃったよ?((゜ㅇ゜)??? アレェ?竜胆さん? (2021年10月16日 3時) (レス) @page47 id: 4fca3f24b6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 蘭さん好きぃぃぃぃ!!!!そして竜胆面白すぎるw w w (2021年10月14日 20時) (レス) @page43 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 竜胆の心の声が面白すぎますwwwwww (2021年10月14日 15時) (レス) @page43 id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
絶狼(ゼロ)(プロフ) - 面白いですゲラゲラ笑ってしまいました。最新では思わず竜胆ォォォwwwwwwと変な声が出てしまいましたこれからも頑張ってください応援してます (2021年10月14日 14時) (レス) @page43 id: 1a90028617 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年9月26日 3時

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