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いぬちゃん、と呼ばれた男。乾青宗とは、これもまた迷子になった時の話。自由奔放な彼女は直ぐにどこかに消えていくので、常に誰かと手を繋いでいた。GPSもつけられていた。
しかし迷子になるものはなるもんで、そこで出会ったのが九井と乾。灰谷兄弟が彼女を迎えに来るまでの間、天然の乾と自由奔放なAの相手で九井はいつもの倍以上の体力を使ってしまったものの、乾はもちろんなわけだが、今はもう残っていない当時の純粋なAにやられた九井と乾はもうデレデレだった。
それはもう返したくないと乾がごねるくらいには。しかしそんなもの灰谷兄弟が許すはずもなく、大人しく六本木に返してやったわけだが、Aが会いたいとねだればまた彼らの元に連れていくことになる。
こちらも同じく、おじゃま虫扱いをされることになる。尾行なんてしてバレた時が面倒だと、仕方なく近くで暇をつぶし、常にGPSとにらめっこ状態だったなんてこと、Aは全く知らない。
しばらくして、奥から彼女の愛機を押した龍宮寺が出てくる。
｢ほら、お前のバイク。｣
｢わ〜ありがとうけんちゃん♡｣
｢メンテしてあるからすぐ走れんぞ。｣
｢あ、まじ？いくら？｣
｢サービスだから気にすんな。｣
｢それより、お前ほんとにネンショーに入ったのか？｣
そう問うてくる乾に、Aはにっこりと笑顔を浮かべた後、両手でピースサインを作った。
｢……入ったんだな。｣
｢何したんだよ。｣
｢浮気野郎のちんこちょんぎってケツ穴にぶっ込んでやった。｣
｢…………は？｣
｢あ、詳しく聞きたい？♡｣
うきうきわくわくとしている彼女を前に、二人はちぎれんばかりに首を横に振った。
｢……でもお前、自首したって言ってたよな？｣
｢あれ、言ったっけ？｣
｢言ったわ。あの時俺らがどんだけ混乱したか知らねぇだろ。｣
｢しらなぁい♡｣
彼女の呑気な答えに、二人は大きくため息をついた。十数年ほど前に見た純粋な頃の彼女の面影は少しもない。それでも甘やかしてしまうのだからもう末期かもしれない。
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自律思考固定砲台 - 梵天大好きな私の為に作られたのかと思った…｡作者様、マジで神じゃん!? (2021年9月27日 22時) (
レス) @page38 id: 426cb43a7c (このIDを非表示/違反報告)
わわるこ(プロフ) - 夢主ちゃんがマジで好み過ぎる… 主様の作品大好きです！応援してます！ (2021年9月26日 12時) (レス) id: e592c4a1c9 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです！応援しています！ (2021年9月20日 13時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
ma(プロフ) - 灰谷兄弟の妹めちゃくちゃいい作品に出会えて嬉しいです！春千夜大好きなので梵天絡みまじ好きです！落ち楽しみにしてます！！これからも更新頑張ってください^_^応援してます！ (2021年9月16日 13時) (レス) id: 70f00aa1ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年9月16日 2時
