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今年の一年生もまた才能がある二人が入学してきた。クールな七海と元気いっぱいの灰原は、きっといいコンビになるだろう。
「愛宮先生!おはよーございます!!」
「おはようございます。」
「はい、おはよう。今日も元気だね。」
「おい、灰原!七海!先生は俺のだからな!!惚れたりすんなよ!!!」
「はい行くよ〜」
通りすがりの五条がそう叫ぶと、それに慣れてしまった夏油がサラッと彼を回収していく。一年生が入学して以来、よく見られるようになった光景だ。
最初の頃は、灰原に二人は付き合っているんですか!?と勘違いされたものだ。
「……あの人は相変わらずですね。」
「そのうち飽きるよ。さ、二人とも着替えてグラウンドに集合。交流会に向けてビシバシ鍛えていくから、そのつもりでいるんだよ。」
「はい!!七海、行こう!!」
「そんなに引っ張らなくても行きますよ…!!」
いつも振り回されているように見える七海だが、案外満更でもないのだ。たった二人の同級生。これも青春だ。
今年、現在の在校生は二年生と一年生のみ。交流会は彼らに託されたわけだ。まぁ、どちらも優秀な生徒しか居ないから問題は無いだろう。体術講師としては腕がなる。
しかしながら、あの夏油でさえ彼女には勝てないのだ。
「また負けた……」
「すぐに強くなるよ。術式もいいものを持ってるんだから、自信を持って。」
「先生かっこいー!!好きー!!!!」
「気持ちだけ受け取るよ。」
「振られてやーーーんの。」
「うるせぇ!」
家入はけたけたと笑いながら夏油の怪我を治していた。これもまた、ひとつの青春だろう。自分が在学時には、まともに交流会をした覚えがない。京都校にも同じくほとんど生徒が居なかったからだ。
競い合う相手がいないというのは実に退屈で、つまらない。しかしその分訓練に費やすことができたからこその強さだった。でも彼らはそれ以上に強くなるだろう。彼女は、彼らの成長が楽しみで仕方なかった。
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三隣亡 - こういうの待ってました!!これからもよろしくおねがいします! (2021年7月14日 2時) (レス) id: 63aa19421a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月14日 0時