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「先生、好き。」

「ありがとう。」





彼女はそう言って小さく微笑むと、また手元の書類に視線を落とした。毎日のように繰り返されるこの告白が鬱陶しいと思ったことは無い。若い頃によくある事だと割り切っていた。そのうち飽きるだろう、と。





「悟は相変わらずか?」

「そうですね。まぁ、そのうち飽きるでしょう。」

「上層部が、またお前を呼び出してた。」





五条が彼女への告白を始めてからというもの、上層部が彼女を呼び出すことが増えた。五条を唆すな、と。五条家を担う存在となる彼が、一般家庭の産まれの彼女にぞっこんなのは上層部にとっても都合が悪いからだ。

陰湿な嫌がらせなども増え、本人も夜蛾もまいっていた。





「俺からあいつに言ってやろうか。」

「いえ、いいんです。どうせすぐ飽きますよ。これも青春ですから。教師に恋する生徒……ベタな青春でしょう?」

「そういうものか……?」

「そういうもんですよ。」





不思議に思っている夜蛾をよそに、ちょっといってきますねとAは職員室を出た。

行きたくない。すごく行きたくないが、行かなかったら行かなかったで後々面倒になるのは分かりきっている。ただでさえ忙しいのに、更に任務を追加されて、面倒な上層部に顔を出さなければならない。





「あ〜……行きたくね。」





思わず崩れる口調に、おっと……と口元を押えた。大きくため息をついたあと、タバコを取り出して火をつける。

黙々と上がる紫煙に、またため息が漏れる。





「………めんどくせぇ〜………」





また崩れる口調。誰も聞いてないしいいか、と肺いっぱいに煙を吸い込んだ。

・→←高専一年



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三隣亡 - こういうの待ってました!!これからもよろしくおねがいします! (2021年7月14日 2時) (レス) id: 63aa19421a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月14日 0時

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