検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:46,557 hit

高専三年 ページ12

あれから一年後。彼らは3年生になった。今年は一年生も少なくて、補助監督志望の伊地知のみ。





「伊地知。今度の灰原と七海の任務、担当はキミに任せてもいいかな。任務地には術師が直接出向くから、任務内容の報告とその後の後処理をするだけだよ。」

「そ、そんないきなり私一人で全部やるんですか…!?」

「もう入学してしばらく経つだろう?二年後には車の免許を取ってもらわなきゃいけないんだから、今のうちから業務内容を覚えてもらわないとね。出来るかい?」

「が、頑張ります………」

「じゃあ頼むよ。」





ぽんぽんと肩を叩き、頑張れと一言呟いてから教室を出た。補助監督は簡単そうに見えて実は辛いことが多い。多くの術師を送り出し、そしてその多くが死んでしまうのだ。そして時には自分も巻き込まれて死ぬ事だってある。

今のうちから精神を鍛え上げておかないと、いざ補助監督になると言う時に持たなくなる。





「お!先生発見!!!」

「やぁ、みんな。訓練は順調?」

「じゅんちょーじゅんちょー!」

「……夏油、顔色が優れない様子だけど。」





大丈夫か?と、五条のすぐそばに居た彼に声をかけると、眉を下げて笑った。





「大丈夫ですよ。ただの夏バテです。」

「……?そう……あまり無理はしないようにね。特級になったからと、休みを取ってはいけないわけじゃないんだから。」

「はい。」

「あ、せんせー。解剖のことで相談があるんですけど。」

「あぁ、いいよ。行こうか。」

「あ、ねぇ先生。好き。」

「はいはい、分かったから教室に戻りな。」





また軽くあしらわれた!!!とギャーギャーと騒ぐ五条を、夏油は苦笑いを浮かべながら引きずっていった。この光景ももう3年も続いていれば見慣れるものだ。





「あいつも飽きないな〜」

「そろそろ飽きて欲しいものだね。さ、解剖室に行こうか。」

「なんか毒物反応が出たらしいんですよね〜」

「毒物ね……じゃあ臓器は使えないな。全部処分してしまおう。」

「は〜い。」





傍から見ればなんて会話してんだよ、とツッコまれそうな会話だが、これが日常だ。呪術界の日常は物騒なことばかり。こんな日常、今更もう慣れたものだが。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (273 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
523人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

三隣亡 - こういうの待ってました!!これからもよろしくおねがいします! (2021年7月14日 2時) (レス) id: 63aa19421a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月14日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。