最強と娘-8【呪術廻戦】

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｢いいじゃねぇか。そのまま右足を軸に……｣

｢こう？｣

｢そう、それ。｣





日に日に成長する彼女は、双節棍の扱いも合わせ、体術のレベルがぐんぐんと上がっていった。それに合わせて無下限呪術を使えるとなると、これこそ最強と言えるだろう。





｢いい蹴りだ。上出来。｣

｢ほんと！？｣

｢ほんとほんと。｣

｢やった！｣

｢ガキの成長ってはえーな……前までこんなチビだったのに。｣





親指と人差し指の間に少しの感覚を作って見せる甚爾に、そんなに小さくないと双節棍を向けても軽くかわされてしまう。どんなに強くても、天与呪縛のフィジカルギフテッド伏黒甚爾には敵わないわけだ。





｢お前またでかくなったろ。｣

｢そうなんだよ！！もうこれ以上伸びないだろうとは思うけど……｣

｢父親がでけぇからな。母親は？｣

｢えー、どうなんだろ……言うほど高くなかったと思う。｣

｢じゃ父親譲りだな。｣

｢恵くんはなんで甚爾さんの息子なのに身体薄いの？｣

｢嫁さんに似たからじゃねーか？｣





知らねーけど、と言いながら武器庫の呪霊に呪具をのませる。





｢ねーー、恵くんってやっぱ背の低い女の子の方が好き？｣

｢あ？……あーー……知らね。俺はどっちでも気にしねぇからな。乳がありゃそれで。｣

｢聞かなきゃ良かった。｣

｢あいつの事だ、気にしてねーだろ。お前顔いいし。｣

｢顔だけ？？？｣





度々失礼な発言ばかりする甚爾に、Aは呆れたようにため息をついた。もう50手前の癖して何言ってるんだと。





｢甚爾くんもほんと顔だけだね。｣

｢よく言われる。｣





よく言われるなら何とかすればいいのにとも思ったが、自分の父親も同じようなものだしな…と何も言わずに手に持っていた双節棍を縮めた。

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