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「ね、恵くんちょっと来て。」
「……?なんだ、何かあったのか?」
「違う違う。ちょっと来て、ちょっと。」
Aに手を引かれて、何が何だか分からないまま共有スペースへと連れていかれる。そこには、真希と甚爾の姿もあり、なにか任務の話だろうかと首を傾げた。
「なんだ、恵も連れてきたのか。」
「うん!ちょ、恵くん二人の間に座って。」
「なんでだよ……」
「いーからいーから!甚爾くんちょっと詰めて。」
「へーへー」
3人がけのソファーの真ん中に伏黒を座らせると、Aは少し離れる。正直いって何一つ意味がわからないし甚爾はゴツイので3人がけのソファーでは少しきつい。
「まじでなんだよ。」
「私らにも分からん。」
「……うわめっちゃ似てる〜!」
彼女は興奮気味にそういうとスマホのカメラを起動させた。パシャパシャと写真を撮る姿は五条そっくりだ。
「なんだそんな事か。」
「いやさ、前から似てるなぁとは思ってたんだけど、改めて並ばれるとめちゃくちゃ似てる!真依ちゃんと直哉くんいれば禪院家大集合なのにな〜……禪院家の血強いなぁ……」
はいこっち見てー!とノリノリの姿は正しく五条だ。お前も人のこと言えないぞ、と言う甚爾に、伏黒も真希も深く頷く。
「……こんなに似てるのにさ、甚爾くんと一番地の濃い恵くんはなんでそんな細いの?やっぱフィジカルの問題?」
「喧嘩売ってんのか。」
「正直さ、憂太くんと棘くんと恵くん、誰が一番細い?」
「それ憂太と棘が聞いたら泣くぞ。」
「んな事言ったらなんでお前の父親は紛うことなきクズ中のクズなのにお前は違うのかって聞かれてんのと同じだぞ。」
甚爾の有り得ないくらい極端な例え話に、Aは少し考えたあと確かにと呟いた。
「でもさぁ、私と恵くんが結婚したとしてよ?」
「したとして、じゃなくてするんだよ。」
「あーはいはい。」
「適当に返事してんじゃねぇよ。」
「結婚してさ、子供出来たら禪院家の血筋100%?」
「……お前自分の顔面見た事あるか?」
先程から禪院家の血筋は濃いなんて言ってはいるが、それぞれ所々で違いが出てくる。しかし彼女はどうだろう。見たまんま五条だ。
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宙青(プロフ) - 突然すみません!いつも楽しく読ませていただいております。19話に当たるところが29話になって29話が2つ存在してませんか…? (2021年10月18日 20時) (レス) id: dd91defe37 (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 恵が嫉妬してほしいのはわかるけど、だからってわざと見せつけたら別れの危機だからね! (2021年8月6日 16時) (レス) id: 3bd4541dda (このIDを非表示/違反報告)
らっかせい - 今気づいたんですけど、最強と娘から→最強の娘になったんですね!なにか、意味あるんですか?! (2021年7月23日 21時) (レス) id: ac50ef14ea (このIDを非表示/違反報告)
ネココ - 続編おめでとうございます〜!1から見始めた私の天使が…。もう8まで来ましたよ〜。おめでとうございます!これからもついていくんで、更新頑張ってください!!! (2021年7月17日 23時) (レス) id: d9dbb0348a (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 最強の娘シリーズ最高です!何回読んでも良い神小説最新話更新頑張ってください (2021年7月14日 19時) (レス) id: f4313b7def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月11日 1時