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「Aも言ってくれた方が嬉しいって思うかもよ?」
「"かも"だろ。あいつは五条さんの娘だぞ。束縛とかそういうの嫌いだったらどーすんだよ。」
「伏黒の五条さんへのイメージってどんななん???」
しかし、確かにそのイメージにも頷ける。Aからの束縛なら大歓迎♡と喜んで受け入れてしまいそうだが、それ以外の女が絡めばそうもいかなさそうというイメージが強い。
「でも二人付き合ってるし嫉妬の一つや二つ許してくれんでしょ。」
「そんなのわかんねーだろ。そして何より俺だけ嫉妬してんのがムカつく。」
「え、そこ?」
「そこ。」
伏黒はそう言いながら、またAの方へと目をやる。そこでは、恥ずかしそうに「先輩やめろよ!」と叫んでいる三觜の頭を、わしゃわしゃと撫でて笑っている彼女の姿があった。
後輩との距離、と言うより元々人との距離が近い。特に彼らは彼女にとっても初めての後輩であるため余計に可愛くて仕方がないのだろう。それを分かっているからこそ何も言えないし、何より自分だけ嫉妬しているのが癪なようだ。
「Aも意外と嫉妬してっかもよ?」
「……あいつがすると思うか?」
「……んー……」
「いやぁ〜Aって意外と嫉妬深いよ?」
「うおっ!?」
突然後ろから現れた五条に二人が飛び退くと、原因である五条は呑気にも「や!」なんて軽く手を振っている。
「びっくりさせないでください……!」
「いやぁ〜恵たちが何やら面白そうな話してたからさ。」
「はー……で、Aって嫉妬深いん?」
「嫉妬深いとまではいかないかもしれないけど、少なくとも嫉妬はするんじゃないかな。僕がナンパにあった時も嫉妬してたよ!」
ど、羨ましい?なんて顔を覗き込んでくる五条に思わず舌打ちが出そうになってしまうのを何とかこらえた。
「そもそも伏黒が女の子とベタベタしてること早々ないからね。」
「恵はA一筋だもんね〜」
「当たり前ですよ。なんで彼女がいるのにほかの女とベタベタしなきゃいけないんですか。五条さんじゃあるまいし。」
「ちょっと???」
とは言っても、その彼女はほかの男といつもベタベタしているわけだ。ベタベタ、と言うよりじゃれているだけだしその中には女も含まれる。
これが抱きつく、なんてところまでいけば止められるが、頭を撫でるくらいで嫉妬する狭い男だと思われたくなくて、どうしたもんかと伏黒はため息をついた。
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宙青(プロフ) - 突然すみません!いつも楽しく読ませていただいております。19話に当たるところが29話になって29話が2つ存在してませんか…? (2021年10月18日 20時) (レス) id: dd91defe37 (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 恵が嫉妬してほしいのはわかるけど、だからってわざと見せつけたら別れの危機だからね! (2021年8月6日 16時) (レス) id: 3bd4541dda (このIDを非表示/違反報告)
らっかせい - 今気づいたんですけど、最強と娘から→最強の娘になったんですね!なにか、意味あるんですか?! (2021年7月23日 21時) (レス) id: ac50ef14ea (このIDを非表示/違反報告)
ネココ - 続編おめでとうございます〜!1から見始めた私の天使が…。もう8まで来ましたよ〜。おめでとうございます!これからもついていくんで、更新頑張ってください!!! (2021年7月17日 23時) (レス) id: d9dbb0348a (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 最強の娘シリーズ最高です!何回読んでも良い神小説最新話更新頑張ってください (2021年7月14日 19時) (レス) id: f4313b7def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年7月11日 1時