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「こんにちは〜」
「おぉ、夏油くん!ご機嫌よろしゅう〜」
袴を着た糸目が特徴の男が、人の良さそうな笑みを浮かべて夏油にヒラヒラと手を振った。すると、足元のAの存在に気づきその場にしゃがんだ。
「きみ、夏油Aくんやろ?初めまして〜、自分
「よろしくお願いします……!」
「うんうん!挨拶出来て偉いで〜!」
ぽんぽん、とAの頭を撫でると、そいで、なんの用でっしゃろ?と首を傾げた。
「もしや、また迷える子狐ちゃん見つけてしもた感じ?」
「まさか。そんなにしょっちゅう見つけてきませんよ。幸慶達に会いに来たんですよ。」
「お、あいつらか〜ちょいと待っといて〜」
憑代は教室の奥の方に声をかけると、パタパタと足音が聞こえてくる。一番最初にやってきたのは幸慶で、足が早いのはやはり男の子だからだろうか。
「A……!」
「Aだ…!」
3人は靴も履かずに外に飛び出ると、一目散にAに飛びついた。
「遊びにきたの……?」
「うん、、!お約束したからね、!」
「おんやまぁ〜君に懐いてるってほんまやったんや。」
「あはは……少しの間ここで遊ばせてやってもらえません?」
「それはかまへんよ〜うちの子らが喜ぶんやったら大歓迎……あ、それやったらもう一人増えてもかまへんかな?」
「もう一人…?」
「おーい!みーやびー!出といで〜!」
憑代は再び教室の方へと声をかけるとひょいひょいっと手招きをした。すると、扉の影からグレーの髪色をした男の子がひょっこり顔を出した。かと思うと、すぐに引っ込めてしまう。
「ありゃりゃ……すまんなぁ、ちょーっと人見知りやねん。みんなと同い年なんやけど……」
「なるほど……」
「お友達?」
「……しらねぇ、話してない。」
「だめだよ、仲良くしなきゃ。」
Aはそう言うと、彼らの手を引いて教室の扉に近づいた。
「A、あんまり無理に誘うんじゃないよ?」
「はーい!」
本当に分かっているのだろうか…と夏油はため息をついた。
「まぁ、ええやんええやん。あの子、ええ子そうやし、上手くやれるんちゃう?あの子らがあんなけ懐いてんねやから。ホンマに君の子?」
「ほんまに私の子です。」
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shiro(プロフ) - 誤字の指摘で失礼します!着物が置物になっております!いつも楽しみにしています!! (2021年5月21日 7時) (レス) id: ec5b8a1d5e (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 由基さんと息子くんが出会ったーーー!!!!そしてついに息子くんが御三家に行くですと!?!?何ですかそれ!?めちゃくちゃ面白そうな展開!!!!続きが気になります!!更新頑張ってください!!応援しています!!!! (2021年5月20日 22時) (レス) id: addf3f5d58 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 冥さんと息子くんの絡みが想像以上にやばかった(最高)でした!!!!そして息子くんにデレデレの直哉くんも(色んな意味で)最高でした!!笑 (2021年5月18日 20時) (レス) id: addf3f5d58 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!自分としては五条先生版も読んでるんですが、なんだか重ねて読むのが一番好きです!!!!ひっそり応援しております!!!! (2021年5月17日 5時) (レス) id: 64f1bce536 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - あーもう…好きです… (2021年5月16日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月16日 0時