・28 ページ28
「ぱぱ!!おきて!!!ぱぱ!!!!」
「な、なん、なんだ!?!?」
ドスッ!と腹の上のすごい衝撃とともに、夏油は飛び起きた。起き上がった衝撃で倒れそうになった菜々子の体を受け止める。
「ど、どうしたんだ菜々子…!なんでそんなに泣いてるんだ…!?」
「Aが………Aがしんじゃうよぉ……!」
「はぁ!?」
夏油はベットから飛び降りて、寝室を飛び出すとA達の眠っている寝室まで走った。
「A!!!」
「ぱぱぁ…ッ」
「う"…ぅ"う"う"………ッい"たい………い"た"い"ぃ………」
グッと体を丸めて蹲る彼の枕元には血が溜まっていた。急いで体の向きを変えると、その血が目から流れていることがわかった。両目からドクドクと流れてくる血にサッと血の気が引く。
「ど、どうして………ッ、いや、そんなことより 病院……いや、、硝子……!2人とも、大人しく留守番してるんだよ!いいね!!」
Aを布団にくるんで、急いで家を出る。後部座席に寝かせて、家入に電話を繋いだ。
『なんだこんな朝っぱらから……まだ5時半だぞ……』
「すまない、緊急なんだ!Aが、Aの目から血が……!」
『はぁ!?』
「原因は分からないんだ、今朝突然………たのむ、何とかしてくれ……!」
『落ち着け、状況はなんとなくわかった。五条の言っていた呪力と関係があるかもしれないな……私から連絡しておくから、急いで連れてきて。準備しておく。』
「あぁ、頼む。」
電話を切ってバックミラーに目をやる。服の袖は真っ赤に染まり、痛い、痛いと何度も繰り返すA。バクバクと落ち着きのない心臓。昨日、目を痛がっていたせいなのかそれとも別の理由なのか。
五条の言っていた呪力とも関係しているのか。そうでないのか。何一つ分からない。考えても仕方ない。
「……A、大丈夫だよ、絶対に、……もう少し……あと少しだけ我慢してくれ………」
1440人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shiro(プロフ) - 誤字の指摘で失礼します!着物が置物になっております!いつも楽しみにしています!! (2021年5月21日 7時) (レス) id: ec5b8a1d5e (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 由基さんと息子くんが出会ったーーー!!!!そしてついに息子くんが御三家に行くですと!?!?何ですかそれ!?めちゃくちゃ面白そうな展開!!!!続きが気になります!!更新頑張ってください!!応援しています!!!! (2021年5月20日 22時) (レス) id: addf3f5d58 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 冥さんと息子くんの絡みが想像以上にやばかった(最高)でした!!!!そして息子くんにデレデレの直哉くんも(色んな意味で)最高でした!!笑 (2021年5月18日 20時) (レス) id: addf3f5d58 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!自分としては五条先生版も読んでるんですが、なんだか重ねて読むのが一番好きです!!!!ひっそり応援しております!!!! (2021年5月17日 5時) (レス) id: 64f1bce536 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - あーもう…好きです… (2021年5月16日 1時) (レス) id: ce721a0333 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年5月16日 0時