前髪と息子-2【呪術廻戦】

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｢ん〜？真希と真依は……お、いたいた！まきー！まいー！｣





彼が大声でそう叫ぶと、二人の少女が振り返る。それと同時に今度は大きく手招きをすると、二人はこちらに走ってくる。





｢なんか用か。｣

｢相変わらず冷たいね〜この子に会わせたくってさ！知ってる？傑の息子。｣

｢……あ、使用人の人が言ってた……｣

｢お、なら話は早いね。ほら、A〜？｣

｢夏油Aです、！｣





ニパッと笑って見せた彼に、二人は首を傾げた。





｢…なぁ、夏油ってあの変な前髪の人だよな。｣

｢ぶふっ……うん、そう。変な前髪の人。会ったことあるし話したこともあるでしょうが。｣

｢顔はすごく似てるのに…｣

｢中身が全然違う。｣

｢同意。｣

｢…………？｣

｢…私、禪院真希。｣

｢わ、私は真依、！双子なの。｣

｢双子…！僕のお姉ちゃんたちも双子なんだ！｣





姉の話になった途端笑顔が眩しくなる。可愛い。本当に夏油(アレ)の息子なのだろうか。





｢お姉ちゃんたちと同い年なんだよ〜｣

｢すごい！お揃いだ！｣

｢そうだよ〜！すごいよね〜！｣




デレデレとだらしのない顔をして彼の頭を撫でる五条に真希は引き気味だった。





｢でれでれじゃねーか。｣

｢だって可愛いんだもんさぁ……あ、このあと二人とも時間ある？｣

｢いや、今日は雑用押し付けられてる。｣

｢うわぁ…じゃあ無理か……じゃ仕方ないね。ありがとう。話それだけ〜｣

｢嵐かよ。｣






嵐のように去っていこうとする五条と、ちゃんと手を振るA。そんな彼に、彼女らはしっかり手を振り返した。






｢仕方ないな〜…んー…憲紀に頼んでみようか。｣

｢のりとし、、？｣

｢そ！真希達の一個上のお兄さん。優しくていい子だよ〜きっと仲良くなれる！｣





次期当主として会議に参加する可能性もあるが、その時はまた何とかすればいい。それが出来てしまうのが五条悟なのだから。

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