前髪と息子-2【呪術廻戦】

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｢これね、昨日もらったの、！｣

｢すごーい！キラキラしてる！｣





雅火が手のひらいっぱいにして見せたのは、たくさんのビー玉。子供というものは不思議なもので、あんなどこにでもあるようなものでも喜んでしまうのだ。





｢たくさんあるから、Aくんにもあげる、！幸慶くん達にもあげたから、、、、！｣

｢ありがとう！｣

｢なぁ、Aは、ランドセルもう買った、？｣




すぐ隣で絵を書いていた幸慶が顔を上げると、彼にそんなことを聞いた。





｢ううん、まだだよ！でも、青色のかっこいいランドセル買ってもらうの！｣

｢先生、俺も青がいい。｣

｢ぼくも…！｣





ピッ！と手を挙げてそういったふたりに、憑代はクスクスと笑った。





｢はいはい、二人は青やな。｣

｢私もあお、、！｣

｢わたしも！｣




実幸と幸穂もそれに続くように手を挙げるものだから、憑代はあらあら……と口元に指先を添えた。





｢ええけど……ええの？青で。2人ともピンクのランドセルほしい言うてなかった？｣

｢みんなが青なら、あお！｣

｢ん〜…ほんなら、水色にしたらええんやない？青系等の色やし、明るくて可愛ええよ〜？｣

｢水色……！｣

｢水色可愛いかも！二人に似合うと思うよ！｣

｢水色にする！｣

｢単純〜……｣





はいはい、と憑代は頷いてスマホにメモをする。彼らは本当にAが好きだ。恋愛的感情があるか、と言われればそれはまた別になるが、心酔している、と言われると確かにそれに近い。

学校の友達と仲良くできるかと不安もあるが、彼がいるなら何とかなるだろうと少し安心している





｢みんな〜そろぼちおやつにしよか。Aくんも一緒食べるやろ？｣

｢食べる！｣

｢よしきた！今日は実家から送ってきた高級和菓子やで〜みんな、急いでお手手洗ってき〜！お風邪菌が流行ってるからな〜｣





ごしごしと手を洗うジェスチャーをしながらそう言うと、彼らはパタパタと走って中に戻る。彼ら以外の子供といえば、もっと年下の幼い子や乳児が多い。それを合わせても両手で数えきる程度。

だからこそ愛情を与えやすい。





｢さて、ココアでも入れるかな〜｣





おー、寒っ！と腕を擦りながら、彼らを追うように施設内に戻った。

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