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ただただぼーっとしたまま、彼らは3年生になっていた。まだ謹慎処分中のAの姿はそこには見られなく、実幸はただ机にうつ伏せてため息をついていた。
「………実幸。」
「………幸慶………」
「………最近元気ないな。」
そう言って、幸慶は彼女の傍に椅子を持っていくと、そこに座った。幸穂が亡くなり、その後1ヶ月も経たぬうちに非術師を襲いかけてAは謹慎処分となった。
色々なことがありすぎて、頭の整理がつかない時期が続いたが、今ではこの生活が当たり前のようにもなってきた。
「………A、連絡、まだ返ってきてなかったの………」
「………パンダさんが言ってただろ。反省期間中だから誰とも連絡をとってないだけだって。」
「そうだけど…なんか、………なんか………怖くて………Aまでいなくなったらどうしよう……っ、」
グッと手を握りしめる実幸の背を優しく撫でた。正直、その不安は幸慶自身にもあったのだ。今の今まで非術師は守るべきものだと教えられてきた。もちろん、Aに。
そんな彼の非術師に対する気持ちが変わってきていることなんて気づきもしなかった。それが悔しくてたまらなかった。
「………いつ、会えるの………?」
「………少なくとも、あと3ヶ月だろうな。」
「………それまで連絡も何も、なし、、?」
「…………………」
幸慶は、ただ頷くことしか出来なかった。
「これは俺たちでどうこうできる問題じゃねーよ。決めるのはAなんだ。もしかしたら返ってくるかもしれないし、謹慎処分があけるまで返って来ないかもしれないし………」
「………………」
実幸は、ただ俯いたままだ。今でもまだ責めているのだろう。あの時自分が助けられていればこんな事にはならなかったと。ほとんど致命傷だったその傷は、家入であっても治せていなかっただろう。負傷を負った本人が反転術式を使えるのなら、話は違っていたかもしれないが。
幸慶は何も言わずにその場を離れた。ポケットに入った四つ折りの紙。
「………連絡くらい、返してくれりゃいいのにな。」
そう呟いて、面会希望書と書かれたそれを持ち職員室に向かった。
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ゆーりん - 泣きそうになったのは仕方のないことです!辛い!! (2022年11月20日 2時) (レス) @page35 id: 63a2588af8 (このIDを非表示/違反報告)
魔朝@Bsc(プロフ) - おっと目から水が......(´: ω :`) (2021年6月26日 21時) (レス) id: 9bfc59222b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年6月25日 2時