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* *暴力表現あり ページ6

「ヤバイヤバイ、今日は早く帰れるかもって思って朝伝えたから待ちくたびれてるかも・・・!」

明後日までの書類を昨日全て終わらせたから残業もなにもないと思ってたのに。

けれど現実は厳しく、そう簡単に定時退社なんてできるはずもなく

次々と重ねられていく書類をなんとか処理して大急ぎで帰宅する。

とっぷりと日が沈み、辺りが暗くなって周りの家は電気をつけはじめていた。

家の前までやってきて、違和感を覚える。

辺りが電気をつけ始めている中、私の家は真っ暗で灯りひとつついていない。

周りの家はもう電気をつけているのに、どうしたんだと

そう思いつつもがちゃりと扉を開けると普段嗅ぐようなものでは無い、独特な鉄の匂いが広がった。

焦って扉を閉めて中に入ると、廊下や壁にはべっとりと赤い何かがこびり付いている。

「なにこれ・・・!?これ、どうしたの、

─────!?」

急いで靴を脱いでバタバタとリビングへ入れば

そこには朝まで見せていた姿は見る影もなく血塗れで惨い姿にされた彼が倒れていた。

「・・・う、うそ、な、なんで・・・!け、警察、救急車・・・」

叫んでる暇なんてないくらいに焦り倒して、震える手でスマホをカバンから取り出した。

すると後ろから誰かがやってきて、私のスマホを取っていく。

「あぁ、やっと帰ってきたんだな。待ってたぜ」

後ろを振り返らずとも話しかけてくるこの声で誰が来たのかわかってしまう。

この声は私が今朝夢で見たあのスケルトンと同じ声だ。

恐る恐る後ろを振り返れば、そこには夢で見たのと違い

フードを被る塵と返り血に塗れたスケルトンだった。

「だ、誰・・・!?」

「・・・A、酷いと思わないか?オレがあの時どんな思いでお前に嫌いな約束をしたか」

「な、なんで私の名前・・・」

「なのにお前はこんな奴と・・・ま、それはいいさ。お前といれれば、それでいい。さ、A。迎えに来たぜ」

そこまで聞いて思い出す。私がまだ小さかった頃に地下に落ちたことを。

その時に色々手助けしてくれたのが、夢で見たスケルトン・・・sansだった。

目の前にいるスケルトンはsansと瓜二つの姿をしていて、半信半疑で名前を呼ぶ。

「さ、・・・んず?」

「うん?どうしたんだ?ほら、早く行こうぜ」

反応はするものの、手にべっとりついた血を見て彼から離れる。

「違う、sansなわけないよ・・・だって、彼はこんなことするモンスターじゃない・・・!」

思わずそう叫んだ。

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作成日時:2022年6月4日 8時

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