Who am I ？ 20

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(MG side)

『キュートアグレッション』

脈略無く言ったキーのその発言に、俺も前にいたジョシュアもスングァンもはてなマークを浮かべた。

MG「えっと…、なんの話？」

そう聞くとキーは目をパチパチとして不思議そうな顔をする。いや、その表情をするのは今間違いなく俺たちで。

『え？』
MG「え…？」
SG「口に出てたよ、ヌナ」
『え？キュートアグレッション？』

うんうんと3人とも頷くと『あ、ホント？』なんて自分のことなのにびっくりしたように驚いて笑っている。

SG「その、なんだっけ？キュート…？」
『キュートアグレッション』
SG「キュートアグレッション」
『なんかね、ファンの子とお話ししてた時に、教えてもらったんだよね。日本にしか無い表現なのかもしれないんだけど、なんかねー…、こんなやつ』

見せられたのはあるコンサートで、俺とドギョム、そしてジョンハンがキーの頬を弄っている写真。その次に見せられたのはジョシュアとウォヌがキーといるこれもコンサート写真。ジョシュアは後ろからキーの頬を包み持ち上げていて、ウォヌは肩あたりに噛みつこうとしている。

JS「なかなかの写真だね」
SG「これのどこがキュートなの？」
『この写真のシーンが、ってわけじゃなくて、この行動？がキュートアグレッションらしい』
JS「そういう言葉があることも知らなかったね」
MG「キュートアグレッションとは、人が可愛いものを見た時に実際に害を及ぼすことなく、自分の歯を食いしばったり、対象物を噛もうとしたり、抱きしめたりしたい衝動のこと。…でもこれだと最早行動に起こしちゃってるじゃん」
『あ、確かに。じゃあ、説明してくれた子の解釈がちょっと間違ってたのかも。キュートアグレッションの』
SG「今度教えてあげなきゃだね」
『うん、今度キュートアグレッションの本当の意味教えてあげよう』

これに気付いたのは俺だけかもしれない。この行動云々というよりも、キーはただ“キュートアグレッション“というワードを口にしたいということに。

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