8話 ページ10
.
焦凍は、時折私に会ってくれない日がある。
その日がいつなのか分からない、予想もつかない。
1ヶ月に一回あったり、無かったり…
もしくは、何ヶ月も無かったり…
私が分かるのはただ、私に会ってくれない日がある。それだけ。
.
「……え」
私は驚愕した。声に出ない分、顔に驚きが表示されているかも。
「ごめんA、もっと早めに言うつもりだったけど、…ほら、早くに言ったら悲しいだろ？友達と遊んでもうわの空になったり、とか」
お父さんが必死に言葉を選んで言い訳をしているようだけど、全く言い訳になって無い。寧ろ全くわけが分からない。
お母さんが怪訝な目でお父さんを見ている。
お父さんが私に謝っている理由は、お父さんの仕事の転勤により、私達は引っ越しをするという事。
しかも明後日。
何で今まで言ってくれなかったんだよ。
今までの人生の中で、一番両親を憎んだ気がする。
「どうしよう……焦凍とはどうすれば…」
冗談抜きでどうすればいいのか分かんないよ。
このままだと焦凍と一生会えないかもしれない。
脳内をフル回転させる。
どうやったら焦凍と離れても会うことが出来るだろう？
「…そうだ！」
そう、そうだよ何ですぐ思いつかなかったんだろう。
焦凍と連絡を取れるようにすればいいんだ。
電話でも携帯でもスマホでもいい、連絡が取れるようにすればいい。
今は夜だし明日に焦凍に会って言えばいい。
そして引っ越しする事もちゃんと伝えないといけないね。
_____________________________________
轟くん誕生日おめでとう！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミミ | 作成日時：2017年12月13日 18時
