買われた少女達はゆっくりでした。 (ページ5)

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2話〇ページ5

〜クロロ〜

ﾎﾟｶﾎﾟｶとした暖かい空気？に包まれると、身体が左右に揺らされたので徐々に脳が覚醒して行った、、あれ可笑しいなぁ.....何時もならこの調子で殴って来るのに

『んゆー。ソルちゃん？おはよぉー』

ｿﾙ｢うん、おはよぉさん｣

ﾆｺｯと笑ったソルちゃんは昔と変わらない様な綺麗な笑顔を私に向けてくれた、嗚呼.....何もかも昔のまま変わらなかったら良かったのに

あ、そっか、、起こしたのがソルちゃんだったから私は無事だったんだ....あれ？昨日の傷が無い、、どこに行ったんだろ.....？

ぽやぽやとまだ冴え切らない頭で考えて見るが思考が中々纏まらず、ぼーっとしているとソルちゃんに声を掛けられた

ｿﾙ｢.....クー、耳塞いどき｣

『？分かった』

ソルちゃんが言うなら、と耳を塞ぐ.....すると小さな音だったけど下卑た汚らしい咆哮の様なモノが微かに耳に響いた

『ソ、ルちゃ.....』

怖い、怖い.....怖いっ、、恐怖に包まれた私は近くに居るソルちゃんに手を伸ばそうとするが、昔ソルちゃんと会うよりもずっと前に言われた言葉を思い出した

“アンタは良いよな、そうやって助けを求められるんだからさ”

そうだ、そうだった。また私が助けを乞うたらソルちゃんは誰に助けて貰うの？ソルちゃんが無理をする所だけはもう絶対見たくないのに.....

ｿﾙ｢ｯｯ.....触んなや、｣

『ｯ！ソルちゃん....っ』

ｿﾙ｢大丈夫、大丈夫やから。な？｣

怒りを顕にしていたソルちゃんは私に話し掛けられるとその怒りをしまい込んで、ﾆｺｯと私を宥める様な笑みを浮かべた
.....この笑顔を見るとどうしても頼ってしまいたくなる

だめ、なのに....なぁ、、

心の中で小さく呟くと反響して消えて行ったソレに少し嫌悪感を抱いた、強くなれたら.....ソルちゃんを守れるかも知れないのに、、

？｢では、10億やな。｣

すると突然、耳に飛び込んで来た低い声

『ｯｯ.....？！？？！！』ｿﾞﾜｯ

全身の毛が弥立つと言うのはきっと今の事を言うんだと思う程、背筋が凍る様な低く地を這う様な低音で....本能的に威嚇された気がしてしまう

？｢.....｣

目は確かに合って居ない筈なのにﾊﾟﾁﾘと目が合った様な錯覚を覚えて思わずｷｮﾛｷｮﾛと辺りを見回すが、勿論誰とも目が合わない

新しい主サマがどんな人か、まだ分からない、、けど

もう絶対ソルちゃんに守られてばっかりのお姫様じゃ無くて、一緒に戦うんだ.....っ、！

ソルちゃん一人を犠牲になんてさせない