蒼き翼の創世記【ヴァンガード】

episode36 力の原点 ページ39

『………なにが』

「お前、言ってない無いことがあるだろう。」

『…いいえ』

「必要ない、から言っていない。お前はそういうだろうが隠されるのは気分が悪い。洗いざらい話せ。」


どう返答すべきか。

実は〜ブラスター・ブレードってあたしの恋人なの〜〜♡とでもいえと？

痛い話をしているのにさらに痛い人になってしまう。

…言えない…櫂にだけは……。

櫂にだけ、は…？


『…いずれ言うわ。アタック！ブラスター・ブレード！』

「…ノーガード。」


私は何故言いたくないのだろう。

事実を伝えるべきなのに…

ても……


「フン、やっとすべて言うつもりになったと思えばこれか。」

『…そうね。私にもまだ分からないことがあるの。』

「…？」

『記憶の欠片…それが6割戻っているとしたらあとの4割はこの力…PSYクオリアと呼ばれる力に似たもの…この正体は未だ分かっていないもの。』

天使の権能とタクトは言った。

でも、それを知るにはまだ材料が少なすぎる。


『兄さんが倒された日…それがきっと鍵になる。』

「…そうか。お前の記憶のためにもレンを倒さなければいけないのか…」


櫂は1枚のカードを見せた。


「俺はこいつと共にゆく。舞い踊れ紅蓮の炎！ライド、ドラゴニック・オーバーロード！」


＜グルァァアァァァァァァアッ！！！＞


櫂のイメージの原点にして頂点。

ドラゴニック・オーバーロードはそれほどまで櫂と強く結びついている。

…負けられない。


「…まだお前に迷いがあるのならば、俺はこの業火ですべてを焼き付くそう。」

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