episode31 嘆き ページ34
「アンタが……アンタがアイチに力を求めさせたんでしょう!!アンタが…!」
櫂のダメージは5
コーリンのダメージは3だ。
その試合をじっと見ていた三和は思った。
コーリンと櫂はどことなく似ていると。
その証拠に誰かを救おうとしているのに直接口に出さないところが特にそっくりだ。
Aが居なければ拗れていただろう…と。
「……そうだ。俺のせいだ。」
ずっと櫂に付いていた三和は驚いた。
話の大部分は自分にとって分からないものだったがあの櫂が、自分を卑下することを他人に言うなど。
それほどまでに櫂はアイチに対して思うところがある…いや、櫂はアイチを取り戻そうと変わっていってるのか。
三和はほくそ笑んだ。
あの櫂が変わろうとしている。
これはアイチ…そしてAのお陰なんだと。感謝の気持ちを抱いた。
「…簡単な事だった。あの力を止める方法など。」
櫂のターンが回ってきた。
「簡単な事って…?」
「…俺があの力を超えればいい!」
櫂の反撃ののろしが上がった。
・
『はっ、はっ……』
息を切らしながらAは走っていた。
裏闘技場…櫂が、コーリンがいる場所へ向かっていたのだ。
もう夜遅く、月も出ている。
だが、Aは走った。
『櫂、コーリン!』
「あら、A。来たの?」
「…A」
『……ファイト終わったんだ。櫂が、認めたみたいだね。』
「…フン。利害が一致していただけの事だ。」
『素直になりなよ…相変わらずだよね。』
そんな所が変わらないのがいいんだけど。
コーリンにアイチに伝えたことをそのまま伝えた。
2日後に設定したのは私だ。その日なら大会の影響もない。
そして…
『それまでに、櫂を育て上げる…。受け取って。』
櫂に向かって投げたそのデッキは
「……ロイヤル…パラディン。ブラスター…ブレード…」
『ブレードが…私に話しかけたの。先導者を自分の手で止めたいって…私はその意志を尊重する、止めるのはアンタじゃないとダメ!だから…』
私は力を発動させた。
『アンタを、育て上げる。相手はこの私。本気の、私よ!』
櫂はしばらく無言だった。
が、決意の火を灯した目をこちらに向けた。
「……お前に勝つまで…か?」
『私に勝てなければアイチになんて勝てないわよ。』
「いいだろう、頼む。」
スタンドアップ…
「『The ヴァンガード!』」
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蘭子@気まぐれ屋(プロフ) - ユリさん» 確認が遅くなり申し訳ありません。質問はご自由にどうぞ! (2021年3月23日 1時) (レス) id: f049fc72a2 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 蘭子さん» 質問いいですか? (2021年2月13日 19時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
蘭子(プロフ) - 桜♪さん» ありがとうございます!ゆっくり読ませて頂きます! (2017年12月4日 23時) (レス) id: 3a1167d91d (このIDを非表示/違反報告)
桜♪ - 蘭子さん» いえいえ! 私の作品の題名は、[ヴァンガード] クロノ達の仲間だった!? [GZ編] と言います。 (2017年12月4日 22時) (レス) id: 76272ba197 (このIDを非表示/違反報告)
蘭子(プロフ) - 桜♪さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです!体のお気遣いまでして下さって…感謝します!そして桜さんの小説すごく気になります!よろしければ題名を教えて貰っても構いませんか? (2017年12月4日 22時) (レス) id: 3a1167d91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘭子 | 作成日時:2017年11月29日 0時