episode22 誤ち ページ25
それから三日後、AL4はシード権がある為全国大会からの出場となる。
私は、あの時思い出していた記憶の整理がつかないまま街を歩いていた。
雨が降っていたが今の私にはそんなもの街を歩かない理由にはならなかった。
とにかく逃げたかった。
何から…？自分から？
分からなかった。何も…
私は何で何をしたかったのか。
街の店に自分の顔が写っているのを確認した。
…酷い顔。隈もできてて生きる気力が無いって顔してる。
兄さんを止めるための術を持っていながら何もしなかった私。
あの戦争を止める術を知っていたのに願い続けた私。
似ている。いや…一緒なんだ。
＿＿＿＿の私に。
『…！今、何が…』
一瞬だけれど同化した…！ガブリエルに！
自分が自分で無くなる＿＿＿兄さんのように？
『ぃ…いやっ…。』
助けてよ…誰か…！
と、風が巻き起こった。
私はいつの間にかカードショップPSYの前にいた。
『あ…』
私は力を振り絞りPSYに足を運んだ。
「あら…珍しいお客様ね。これで三人目かしら。」
『……アイ、チ？』
「…A？何でこんなところに…」
「おや、A。奇遇ですね？」
そこには兄の姿もあった。
今一番会いたくなかったというのに。
「？Aはレンさんの知り合いなの？」
「アイチくん、もしかして知らないんですか？Aはぼくの妹です。」
「え……」
『っ…兄さん。』
「アイチくんには隠してたんですかA？酷いですね君は。」
…アイチには、知られたくなかった。
こんな、兄に私が…！
兄さんは私の前に現れアイチを覆い隠すかのように迫った。
「さぁ、アイチくん、このデッキを手に取るのです。そうすれば君は強くなれますよ…櫂を超えられる強さを手に入れられる…」
「櫂くんを…」
『っ…！？アイチｯ…！そのデッキは…！！』
＜＿＿＿＿いけませんよ、A＞
『…！！』
「僕は…！」
突然頭に響いた声に止められ、私は身動きが取れなくなった。
私は櫂にアイチのことを言わなかったのを今更後悔していた。
アイチの足元には捨てられゆくロイヤルパラディンのカードたち。
アイチは、かつての兄さんと同じように力を求め続けシャドウパラディンのデッキを手に取った。
アイチは、堕ちてしまった。
私はそれを唯見つめるしかなかったのだった。
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蘭子@気まぐれ屋(プロフ) - ユリさん» 確認が遅くなり申し訳ありません。質問はご自由にどうぞ！ (2021年3月23日 1時) (
レス) id: f049fc72a2 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 蘭子さん» 質問いいですか？ (2021年2月13日 19時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
蘭子(プロフ) - 桜♪さん» ありがとうございます！ゆっくり読ませて頂きます！ (2017年12月4日 23時) (レス) id: 3a1167d91d (このIDを非表示/違反報告)
桜♪ - 蘭子さん» いえいえ! 私の作品の題名は、[ヴァンガード] クロノ達の仲間だった!? [GZ編] と言います。 (2017年12月4日 22時) (レス) id: 76272ba197 (このIDを非表示/違反報告)
蘭子(プロフ) - 桜♪さん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！体のお気遣いまでして下さって…感謝します！そして桜さんの小説すごく気になります！よろしければ題名を教えて貰っても構いませんか？ (2017年12月4日 22時) (レス) id: 3a1167d91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭子 | 作成日時：2017年11月29日 0時
