らくだい魔女と恋物語5 (ページ18)

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夏祭り　　カリン&カイ2 ページ18

～カリン～

カイ君と二人で並んで空を見上げる。

カ「きれ～い…｣

今頃、フウカちゃんとチトセ君は仲良く花火を

見ているのかしらぁ…？

そんな二人の事を考えていると、何かが私の

胸にこみ上げてきた。

ホントにこのままでいいのかしらぁ。

カイ君とたまに話すくらいのただの友達のまま
で。

もしも、このまま私が何もしなくて、カイ君に

彼女が出来たらどうする？

私は心の底からカイ君をお祝いすることが出来るのかしらぁ。

ううん。きっと無理よ。

私は弱いから、きっとすぐ泣いちゃう。

なんでカイ君に告白出来なかったんだろうって

後悔ばかりして、そのことを一生引きずって

しまうかもしれないわぁ。

すると、私にある思いが湧き出してきた。

…ふられたって良いじゃない。

何もせずにずっとそばでカイ君の事をおもうより、何倍もいい。

ちゃんと告白して、カイ君の返事を聞いて、

そこでカイ君の事をしっかりあきらめる。

そしたら、沢山泣いて、泣いて。

フウカちゃん達になぐさめてもらえばいい。

その流した涙の数だけ、私が頑張った証拠に

なるから。

そうやって、少しずつ自分に自信を持てるようになれればいい。

そう思うと、だんだんと勇気がわいてきた。

よし…

今ここで、カイ君に思いを伝えるんだ。

私の、まっすぐな、素直な思いを。

私はずっと閉じていた口を開く。

カ「…ねぇ、カイ君。｣

カイ「ん？どうしたの、カリン｣

カイくんの目と私の目が合う。

今だ！

カ「ずっ、ずっと、カイくんの事が好きでした

　わ、私と付き合ってください。｣

やっと言えた好きと言う言葉。

はずかしくて、カイくんの顔を見てられない。

ドクドクドクドクッ

心臓の音がうるさい。

カイくんの返事を待つ。

答えはなかなか返ってこなかった。

私は何も言わずにただ待った。

カイくんの声が聞こえてくるのをひたすらに

待って、そして。

カイ「カリン、ごめん。｣