・ ページ24
･
「…は？なんでお前濡れてんの。」
玄関には雨に濡れたAが突っ立っていた。
『最悪だったから走って帰ってきた。』
せっかくオシャレした服も、メイクも、髪も全部びしょ濡れで台無しになって。
それで走って帰ってきたと笑うA。
「…風邪ひくだろ、来いよ。」
Aの腕を引っ張って、自室へ向かった。
これは連れてきたのではなくて、Aの部屋より俺の部屋の方が近かったから。Aが風邪ひいたら困るから。そう、やましい気持ちは無い。
「ほらよ、タオル。」
『…私の部屋すぐそこなのに？』
「いいから使え。」
『ありがとう……』
タオルに顔を埋めると小さく肩が震えていた。
寒いんか？泣いてんのか？
……わっかんねー
「お前、佐藤ってやつと出掛けたんじゃねーのかよ。どうしたんだよ。」
『……出掛けた。今日の任務終わりにご飯誘われたから。
帰り高専まで送ってくれると思ったけど、ホテル連れて行かれた。だからぶっ飛ばして走ってきた。』
「…マジかよ。」
「本気と書いてマジ」と言うA。
補助監督に負けるようなAじゃない事ぐらいわかる。
だから何事もなく帰ってきたんだろう。
『遊んでそうだからいけると思ったんだって、ウケるよね。…誰とも遊んでないし。』
かける言葉もなく、Aは「タオルありがとう、洗って返すね。」と言い部屋へと帰った。
***
「あれ〜？佐藤くんじゃん。昨日はどーも
「…え？」
「Aに謝れよ。」
佐藤を壁ドンしたら周りの壁がボロっと落ちた。
やべ、また先生に怒られるわ。
「…謝ります！なので許してください！」
「ふーん。じゃあ今から一緒に行こっか♡
今1級祓ってる最中じゃないかな？飛ぶから離れんなよ。」
･
Aのいる現場にそいつを摘んで飛んだ。
ちょうど1級を結界内に押さえ込んでるところだった。
「A〜、コイツが話あるってよ。」
ぽいっと空から投げると、Aは焦ったかのようにそいつを術式で受け止めた。
受け止めなくてもよくね？
「…あの、Aさん昨日は本当にすみませんでした！」
『気にしてないんでいいですよ、じゃあまだ任務中なので失礼します。』
絶対許してないその態度が面白すぎる。
Aが再び呪霊の方へ向かって歩いた。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 236人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くまこ(プロフ) - ウルさん» こちらこそ最後まで本当にありがとうございました！リクエストもありがとうございました！書いていて楽しめました(^O^) (2021年9月5日 22時) (
レス) id: f5bfbbb40b (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - riyaさん» こちらこそ最後まで本当にありがとうございました！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: f5bfbbb40b (このIDを非表示/違反報告)
ウル(プロフ) - リクエスト答えて下さり、ありがとうございました！！五条先生の日焼けの仕方に1人で笑ってしまいました（笑）あと、完結おめでとうございます！！本当に見ていて楽しかったです。素敵な作品、ありがとうございました！ (2021年9月5日 12時) (レス) id: c74361b71e (このIDを非表示/違反報告)
riya(プロフ) - 完結 寂しいですが 素敵な物語読めて感激です。ありがとうございました。 (2021年9月5日 9時) (レス) id: 0599723b2d (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - ウルさん» ありがとうございます！次更新時に書きます！リクエストありがとうございます！ (2021年9月1日 22時) (レス) id: 501da60a6e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くまこ
| 作成日時：2021年8月21日 9時
