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なぜか自分から声をかけたくせに
気まずそうな顔をしている男の子
大きめのダボっどしたTシャツから見える
腕の瞳のタトゥー。
ニット帽を深めに被っていて
ちょっと顔が見えにくい。
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そっちが話しかけたよね?
って疑問に思うほど
気まずそうな顔。
わたしの聞き間違えかな…
ただタトゥーに見覚えがあって
頭の中の記憶を一生懸命辿る
ん?
あ…
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「あの…クラブにいた方ですか…?」
「…はい」
「カウンターでお酒作ってた…?」
「はい」
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そうだ、髭ニット帽男の横でいつも俯いてお酒作ってる男の子がいた
顔はよく見えなかったけど
その瞳のタトゥーが印象的で覚えていた。
でも何で名前まで覚えてるんだろう。
で、何でそっちから呼んだくせにそちらが気まずそうなんだろう。
なんだか不思議な状況にわたしは笑ってしまった。
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「え?」
「あ、すみません。何でもないです。
どうしてわたしの名前ご存知だったんですか?」
「あ、えっと…ユンギさんと仲良くて…」
「え?」
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まさかの人の名前が出てきて驚いた。
ユンギさんの友達ってことか…
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「そうだったんですね」
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ずっとわたしの前に張られているバリアが溶けてないみたいで
わたしを呼び止めたことを後悔してるみたいな顔をしている
極度の人見知りか何かなのか…?
そんな彼が少し可愛く見えてきて
わたしも人見知りだから何となく気持ちがわかると言うか。
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「Aって言います。またクラブ遊びに行った時はよろしくお願いします。失礼しますね。」
「すみません、急に呼び止めて。ジョングクって言います。また…」
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ジョングクさんって言うんだ。
多くは話さない方がいいと思いわたしはその場を去った。
ユンギさんって友達いるんだな。
いつもクラブに行っても1人でいるところしか見たことがなかった。
なんだかまた新しい彼が見えた気がした。
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izumo(プロフ) - 10話を公開にし忘れておりました。申し訳ございません。 (2022年9月3日 23時) (レス) id: d7ceddd94b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:izumo | 作成日時:2022年3月12日 1時