白がええと思う【3】 ページ17
〔現在〕
「たしか、黒とか水色も候補であったよね」
藤原「あのまま水色になっとったらなあ…」
「え、なに？」
ニヤリと笑った丈くん。
藤原「俺、青やん？」
「うん」
藤原「俺の子分みたいやったのになぁって」
まさかの発言にプッと吹き出してしまった。
「なにそれ！ 意味わかんないんだけど」
大橋「それやったら俺、Aちゃんに黄緑推しておけばよかった！」
「はっすんまで私を子分にしたいの？！」
藤原「ははは！」
ひとしきり笑ったあと、はっすんが思い出したように言う。
大橋「話戻すんやけどさ！ 何色にするん？」
うーん、と考えて浮かぶのは彼の身につける色。
「赤かな」
大橋「…やっぱ大ちゃんなんやね」
「ん？ はっすん？」
大橋「んーん、なんでもないで」
藤原「…さ、明日も早いしお開きにしよか」
思ってたよりも早いお開きを残念に思う。
「え、もう？」
そう言えば、丈くんは顔を手で仰いで言った。
藤原「もう酔っ払ってしもたんよ」
「丈くんお酒弱いもんね。じゃあお会計お願いしてくるね」
交換するカラーは次のレッスンで決める。
もちろん、じゃんけんで。
次は絶対に勝って、希望の色をとるんだ。
そう意気込んでいた。
私の発言で傷ついてた人がいることも知らずに。
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作者名：ソルト
| 作成日時：2023年3月30日 22時
