LOVE＆PEACE ３

☆ ページ10

迷いなくその機械にお金を投入する。


「懐かしいな」

「昔はよくやったよね」


そう言うと、私は赤いグローブを手にはめてカウントダウンを待つ。昔ながらのパンチングマシーン。
サンドバッグに狙いを定めて渾身の力でそれを殴った。



「プッ、ダッセ！１５０とか」

「うるさいな、練習だから！」



二回目のパンチをお見舞いしようと身構えて、サンドバッグに拳を振り上げたところで、スマホが鳴った。


「ちょっと！このタイミングで鳴る？」


次は１００もいかなかった。
悪りぃ。と言い、スマホを耳に当てがう。
後ろを向いて電話をし始めた洋ちゃんにちょっと苛立ちを覚えながらのパンチは、２００近くいった。


「洋ちゃん、次あれね！」

「はいはい」


電話を終えた洋ちゃんが渋々付いてくる。



エアホッケーに洋ちゃんと対面する。
始まりの合図と共に、バトルが始まった。


これだけは洋ちゃんに負けない。洋ちゃんもだんだんとやる気をみせてきて、熱くなってくる。

だけど、最後に勝つのはやっぱり私で、


「はい、勝ったー」


と、バンザイした。



「おー、スッゲーじゃん！A、俺と勝負しろ」

「へ？」


と、背後から声をかけてきたのは、



豊さんと淳くんだった。

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