LOVE＆PEACE ３

☆ ページ2

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「Aちゃん、あったかい」


後ろから抱きしめられる形になって、ドキドキと胸が早鐘を打った。

そのまま自然の流れで座り込み、私は翔さんの懐に包み込まれた。

私の耳元で、翔さんがゴクリとココアを飲む音がする。
私もぎこちなく缶を開けて、ココアを流し込んだ。


しばらくの沈黙の後、翔さんが口を開いた。



「怖かったんだ」


「……え？」


「Aちゃんに会うのが、怖かった」


翔さんの腕に力がこもった。


「ライブで笑顔のファンのみんなをみてるとさ、その中にAちゃんを探してる自分がいるんだ。情けないよな……」


「……私、見に行ったの」


「うん。所さんから聞いた」



正直に言おうと思った。
あの時の気持ちを………そうしないと後悔すると思った。



「ただ、会いたかった。顔をね、見れればよかったんだ。でも、ステージに立つ翔さんを目の当たりにした時、すごく遠く感じたんだ」



「………そっか」




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