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＊ ページ13
『もしもし！Aっ？』
コール音がなる前に翼が出た。
「助けてっ」
『どこにいる？』
「学校の近くの噴水広場の前」
『すぐ行く！このまま電話切るなよ？車で迎えに行くから！』
「うん」
電話の向こうで翼が叫んでいる。
『今、兄貴と一緒に行くからな』
『Aちゃん、待ってろよ！』
翼のお兄ちゃんの徹さんの声。
なんだか嬉しくて、ジワリと目頭が熱くなる。
「うん、待ってる」
今どこを走ってるとか、もう少しだぞとか、翼がずっと話しかけてくれていた。
『周りに注意しろよ？なるべく人目のつく所にいるんだぞ？』
と言われて、周りを見た。
目に入った茶髪の集団にドクリと心臓が音を立てた。
「翼くん……」
『どうしたっ』
「みつかっちゃった……」
数メートル先に、新がいた。
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作者名：ミーコ | 作成日時：2016年8月6日 23時
