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ポケットに手を入れると、スマホがあった。


「普通取り上げるよね?」


と、呟きつつも、またしても山のように届いているメールや着信に驚かされる。
アプリでここが何処なのかを調べてみたら、意外と学校から近い事がわかった。


裏側から細い道を抜けて、表通りに出た。


人目につく場所に出たのは、目立たないようにする為。


「さて、どうしよう」


財布も自転車も学校に置いてある。取りに行くのは危険だろう。

家にはお母さんもお義父さんも仕事でいない時間。唯が戻って来るかもしれない。

明美の家もバレてるし、あと行ける所といえば……。



頭に翼の顔が浮かんだ。


女友達を巻き込みたくはない。

スマホを覗いて翼の名前をタップした。

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作者名:ミーコ | 作成日時:2016年8月6日 23時

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