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「オイッ!いねぇぞ!!」
「あぁ?」
「ンなわけねぇだろっ」
男達が騒ぎ出す。
「……まだ遠くには行ってねぇだろ。探せ」
と、低い聞き覚えのある声がした。
その言葉に男達が叫びながら出て行く。
「……子豚が、舐めやがって」
不機嫌なオーラを残してバタンと扉が閉まる。
再び訪れた静寂に、緊張が走った。
5分程たってから、私はクローゼットの中からそっと出た。
「うまくいったかな?」
隠れる前に窓を全開にした。それを見て、私がそこから逃げたと勘違いしたのだ。
私はすぐにシーツを剥ぎ取り、ベッドの柵に縛り付けた。シーツを窓から垂らして、窓の外へ身を乗り出すとスルスルと降りる。
「脱出成功!」
と、ガッツポーズを決めて、壁伝いに外の様子を探る。
表側は、騒然としていた。私が逃げたと思っている男共は、まさかここに私がいるとは考えもしないだろう。
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作者名:ミーコ | 作成日時:2016年8月6日 23時