ドSのルールに乗っ取りまして ３

愛のカタチ ページ46

「どの口がそんな言葉を吐いたのかな？
ん〜？こ・の・く・ち・か？」


「いひゃいれす！」




怒りに満ちた淳センパイの顔が、今にも般若のようになりそうになっていた。



「結婚をバカにしてんのか？それとも俺をバカにしてんのか？餓鬼のママゴトじゃねーんだぞ！」


つねられた両ホッペがギリギリと伸ばされた。



「ごへんらはい！(ごめんなさい)」


「それで済めばケーサツいらねーんだよ！」



「よ」の所で私のほっぺは弾き飛ばされた。

絶対に痣になる！冷やさなきゃ！

手元にあったジュースをほっぺにあてがった。



「お前の想いはそんなもんか？あの社長に脅されたくらいで切り離せんのか！」


「好きだよ！私だって眠れないくらい悩んでんだから！」



そこまで言って、後は涙がボロボロとこぼれた。

もう私自身、限界に近かったのだろうか。涙が止まらないどころか次第に増していって、気付けば大声を上げて号泣していた。



「おい………壊れんなよ」



泣いてる私の隣に座り、淳センパイが一眼レフカメラを手にした。
そして、私の作品をスライドしていく。

号泣から嗚咽に変わる頃、淳センパイがポツリと呟いた。




「………少しだけ、離れてみるか？」





胸の中に大きな鉛のような物がつっかえた。



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